第8話 ページ10
こん「あの、最高神様…」
「なんだ、こんのすけ」
こん「政府の者がお見えになっています」
途端に大広間に充満する刀剣たちの殺気。
今にも目の前のこんのすけに斬りかからんばかりの強い殺気にこんのすけは小さな身体を震え上がらせた。
前任や他の者たちと同じ人間で、政府と来れば余計に殺気が濃くなる。
前任のような者を審神者にしたのはそもそも政府のせいでもある。
政府がもっとしっかりと見ていれば自分たちが此処まで苦しむ必要も傷付く必要もなかった。
だが、それは刀剣たちだけで理玖は何ら変わらない様子で上座に座っている。
「アイツか…こんのすけ、通せ」
三日月「っ!?兄様!?」
「大丈夫だから落ち着け」
政府の人間を通すよう命じた理玖に三日月を始めとした刀剣たちは動揺を隠せず、隣に座る三日月の髪を理玖は優しく撫でた。
こんのすけや三日月たちは政府の人間だと言っているが、先程から感じる気配は自分のよく見知ったモノだ。
だから、通せと言ったのだがこの彼らの様子ではあの者は自分の正体を明かしていないのだろう。
なんとか三日月や他の刀剣たちを落ち着かせ、再度こんのすけに通せと命じると同時にゆっくりと障子が開かれ…
中に入って来た者––和樹は入り口の前で正座をし、刀剣たちから殺気を浴びせられる中、静かに笑みを浮かべた。
茂庭「お久しぶりです、最高神様」
「相変わらず堅っ苦しいな、お前は」
茂庭「仕方ないではありませんか。これが私なのですから」
「まぁそうだったな。それより、どうなんだ?–––閻魔大王」
全「–––っ!!?」
今、理玖は和樹のことをなんと呼んだのか…
自分たちの間違いではなければ"閻魔大王"と聞こえたハズ。
閻魔大王と呼ばれた和樹は自身の身体に光を纏わせ、徐々に姿が変わっていく。
先程までの和樹は黒の髪に人間にしては珍しい真紅の瞳で黒縁眼鏡を掛け、黒のスーツを着ていた。
が、それが一変し、真紅の髪に金色の瞳、白に赤の花が入った着物を着ていて…
更に額には二本の角が生えている。
その隣にはかなりの大きさはあるだろう金棒が置いてある。
閻魔大王は神とは違うが、死んだ者を天国か地獄かで別ける勤めを果たしている。
謂わば、死世界の管理人のようなモノで、神に似たような存在でもある。
その者が政府に居て、目の前に居ると言う––
続け様に明るみになる真実にこんのすけは困惑を通り越して最早放心状態だ。
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理玖(元海斗)(プロフ) - 腐男子さん» コメントありがとうございます!青鬼=ブルーベリー色の全裸巨人、でしょうか!?その全裸巨人が誰か分からないですが、面白かったようで良かったです!因みに巨人は……常に全裸ですよ(`・ω・´)キリこれからもよろしくお願いします!ッ (2017年8月9日 15時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
腐男子(プロフ) - 青鬼で、ブルーベリー色の全裸の巨人が頭に浮かんで吹いてしまったww (2017年8月9日 12時) (レス) id: 0ac4eb286b (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - 萠さん» コメントありがとうございます!続編、待っててくださるのですか!?ありがとうございます(*´∇`*)頑張って続編も完成させますね!これからもよろしくお願いします! (2017年7月10日 3時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
萠 - 続編待ってます!応援してます!頑張ってください! (2017年7月9日 20時) (レス) id: c6855e4cbe (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - 空絵エスカさん» 返信遅れました!成る程、やはりそうでしたか。四男、めっちゃ男前ですね!これぞニキですね。次男と三男も四男を見習ってください(笑) (2017年7月9日 16時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理玖(元海斗) | 作成日時:2017年6月18日 7時