第17話 ページ20
各自好きなように過ごしていた刀剣たちを一度大広間に集め、上座に腰掛ける理玖とその隣に腰掛ける三日月。
いつもながら一緒に居るこの二人に一部の刀剣たちから、"あの二人が一緒に居ない日は雨が降る"などと囁かれていたりする。
が、それはなんとか本人たちの耳にはまだ届いてはいない。
お互いの心から愛し合い、それこそゲロを吐きそうな程に甘ったるい関係の二人で…
昼間で厠以外の時に二人が一緒に居ないところを見ると、何があったのかすぐに察しられるようになった刀剣たち。
まだ理玖と過ごす時間は少ないが、それでもお互いに歩み寄り、打ち解けてきている。
長谷部「理玖様、どうなさったんですか?」
「あぁ、お前らに話があってな。三日後に開催される演練に俺たちも出ることにした」
青江「演練に?」
小狐丸「全ての審神者と政府の役人が揃う演練に態々理玖兄様が行くのです。何かあるのでは?」
三日月「流石小狐だな、察しがいい。小狐の言う通り、理玖兄様はただ演練をしに行くわけではないのだ」
「今現在、俺や和樹が忠告したにも関わらずブラックであり続けるヤツらがまだ何人か居る。演練は全ての審神者と政府の役人が揃う場だ。この機会にブラック審神者とブラックに加担した政府の役人全員を滅ぼす」
途端にビリッと強い威圧感と殺気が大広間全体に漂い始め、ガタガタと障子が揺れ動き始める。
強い威圧感と殺気を漂わせるのは理玖ではなく、三日月を始めとした刀剣たち全振りだ。
神の末席と言えども、それなりの力を持っている彼らの殺気や威圧感は更に強くなって行く。
それでもなんとか障子が揺れ動くだけで吹き飛ばされないのはこの本丸が理玖の膨大な霊力と神気で保たれているからだろう。
理玖や和樹の忠告を受けてブラックであり続ける人間たちはどこまで愚かなのかと思うが…
それ以上にその愚かな人間共に自分の分霊が傷つけられている。
数珠丸「成る程、そう言うことですか」
蛍丸「ホント、人間ってなんであんなにも醜いんだろうねー。一層のこと人間なんて全員居なくなればいいのに」
愛染「それもいいかもな!でも、少しぐらいは俺たちの玩具にしたいよな」
不動「まぁ、散々俺たちを玩具のように扱って来たんだから別に構わねぇだろ」
此処に人間が一人でも居れば、確実に恐怖してしまうぐらいの物騒な会話だ。
しかも、当の本人たちはとても楽しそうで…
それを見ながら理玖は小さく笑みを浮かべた。
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理玖(元海斗)(プロフ) - 腐男子さん» コメントありがとうございます!青鬼=ブルーベリー色の全裸巨人、でしょうか!?その全裸巨人が誰か分からないですが、面白かったようで良かったです!因みに巨人は……常に全裸ですよ(`・ω・´)キリこれからもよろしくお願いします!ッ (2017年8月9日 15時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
腐男子(プロフ) - 青鬼で、ブルーベリー色の全裸の巨人が頭に浮かんで吹いてしまったww (2017年8月9日 12時) (レス) id: 0ac4eb286b (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - 萠さん» コメントありがとうございます!続編、待っててくださるのですか!?ありがとうございます(*´∇`*)頑張って続編も完成させますね!これからもよろしくお願いします! (2017年7月10日 3時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
萠 - 続編待ってます!応援してます!頑張ってください! (2017年7月9日 20時) (レス) id: c6855e4cbe (このIDを非表示/違反報告)
理玖(元海斗)(プロフ) - 空絵エスカさん» 返信遅れました!成る程、やはりそうでしたか。四男、めっちゃ男前ですね!これぞニキですね。次男と三男も四男を見習ってください(笑) (2017年7月9日 16時) (レス) id: cad6e37131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理玖(元海斗) | 作成日時:2017年6月18日 7時