To my dear

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何でバレるんだろう。

私、そんなに隠すの下手くそなのかな…






「…泣いてないよ」

" いや、嘘だな "

「だから、泣いてないってば」

" 何かあった？ "

「……………」

" 言えよ。珍しく、菊池様が聞いてやるって言ってんだから "

「…菊池は何でもわかっちゃうんだね」

" 当たり前だろ(笑)一緒に居るんだから "

「…そうだね」









…あ。









「あれ？Aさん！こんな時間までお疲れ様です」

「あ、お疲れ様です」








もう帰宅する様子の松島さんに遭遇した

オフ感が漂ってて羨ましいなぁ。

明日休みだもんなぁ、






駆け寄ってくる松島さんにバレないように急いで涙を拭った









" …話、後で聞いてやる "

「あぁ、うん」

" じゃあ電話切るからな。早めに戻ってこいよ "

「わかった」








耳元からスマホを外して、通話を切った

…菊池はまだ会社にいるのかな。いるんだろうな。









「電話、風磨くんですか？」

「うん。そうだよ」

「そっか」

「…うん」

「……じゃあ、また月曜日に」

「はい」








ー今日ご飯行きませんか？








「あっ、松島さん！」

「何ですか？」

「今度、ご飯行きませんか？」

「…っ、ぜひ！！」







珍しく、難しそうな顔をしてた松島さんがぱぁっと笑顔になった

それだけで、なんか元気が出てきて会社に戻る足取りは軽かった







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