To my dear

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「だるい？」







電車に乗ったら席が１つだけ空いてて、菊池が譲ってくれた

すっごい心配そうな顔してさ、私の様子を窺うように見つめられたら
…なんかモヤモヤした







「ちょっとね」







菊池のそんな顔、初めて見た

仕事中には絶対に見せないような顔。





ずっと見つめてくる菊池の視線に耐えられなくて俯いて、寝た振りをした





自分の体調管理ができなかっただけなのに。
何で、そんな顔するの…？








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「ありがとう」

「ん、」

「……………」

「明日休めよ」







お前の分やっといてやるから、って。






「…ありがとう」

「ん。お大事にな！」






頭撫でられた。

…っ、何この気持ち。






閉められたドアの前で、ヘナヘナとその場に座り込んだ








菊池の残り香がほんのりと香るこの空間がとてつもなく苦しいのは、何で？？


…意味わかんない。


優しすぎる菊池も、何故かドキドキしてる私の気持ちも。









その日は夜ごはんを食べる気すら起きなくて、そのまま寝る支度をしてベッドに潜り込んだ









寝不足のせいか、すぐに眠りについた









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