To my dear

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エントランスに入ったら、掲示板に辞令が貼られていた

…誰だろ、








「行くぞ」

「えっ、ちょっと菊池！」







見に行こうとしたのに、それにすら見向きもしない菊池に腕を引かれてエレベーターに乗り込んだ






「あ、風磨と西本さんおはよう」

「中島さん、おはようございます」






中島さんがボタンを押して開けてくれた

…朝から中島さんの顔見れるなんて今日1日幸せに過ごせるかも。








「鈴木さんの件、ありがとうございました」

「あぁ、」

「おかげでこいつ救えました」






鈴木さんって言うのは、先輩のこと。

…また思い出しそうになってふるふると頭を振った



考えちゃだめだ。




でも、菊池と中島さんは何を話してるの？

また意図が掴めない会話してる







「西本さん大丈夫だった？」







少しだけ眉間に皺を寄せて心配そうな顔で覗き込んでくる中島さん






「えっ？」

「鈴木さんは地方に飛ばしたから、もう大丈夫だよ」







頭撫でられた。中島さんに。




…って、そこじゃなくて！




え、飛ばした？中島さんが、鈴木さんを？








「もともと女性社員に対して嫌がらせをしてたみたいでね。

だから、反省しろって意味も込めて地方にね」








風磨がいろいろ調べてくれたんだよって付け足して。



…は？



2人して「間に合って良かった」って言ってる







掲示板の辞令って、鈴木さんだったのか、

中島さんの権力怖いなって思った…うん。めっちゃ怖い









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