To my dear

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「……は、？」






…唐突すぎませんか？






「A、」






菊池の顔が少しだけ傾けられて、どんどん近づいてきて…









「西本さん…？」









背後から聞こえる、その声に菊池は顔を上げて舌打ちした

聞いたことのある声にはっとした

先輩？と、視線で菊池に問いかけたら
お前は黙ってろって耳元で囁かれる

菊池には、何が見えてるの…？






「西本さん、どういうこと？」







後頭部を菊池の大きい手で優しく肩に押し付けられて、ぎゅって抱き締められた

菊池の香水の匂いと、首にかかる吐息のせいなのかな、

…よくわかんない状況なのに心臓がドキドキしてる




ていうか、何で先輩がここにいるの？






「先輩、こいつ俺のなんで」

「え、でも西本さん彼氏いないって…」

「あー。社内恋愛なんで周りに気を遣われると困るんですよね」








はははって愛想笑いをした菊池


会話の意図がわからない









「先輩が仕事手伝ってたのってこいつの気を引くためですよね？」

「…えっ？」








はぁ、と溜め息を吐く音が聞こえてきて

先輩が自嘲気味に笑った








「そうだよ。西本さんに好意を抱いてたからね」

「…もう、やめていただけませんか」

「菊池くんが相手じゃしょうがないね。」







じゃあね、西本さん と声を掛けられて、そのまま去ったみたいだった







…先輩が私を、好き、？








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