7本の薔薇を君に。 (ページ33)

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side：Shori

ある日の昼休み、教室で聡とお弁当を食べていると

A「聡～！！」

廊下で聡を呼ぶ君がいた

突然の君の登場にびっくりした

君が俺の方を向くのは２度目だけど、
見ているのは俺じゃない

聡に対して少しだけ嫉妬心が渦巻く

聡「あ、Aだ」

そう言って廊下へと出ていった

君が聡に何か小さい物を渡している

その光景をぼーっと眺めていた

あの２人はどういう繋がりなのだろう、

帰り道でよく見かけるあの男とはいったいどういう関係なのだろう、

君に知られたら気持ち悪いと思うかもしれない
いや、きっとそう思うに違いない

でも、どうしようもなく気になるんだ

だって好きだから…

聡「はぁ～…助かった」

ようやく帰ってきた聡は、右手に鍵を持っていた

勝利「どうしたの？」

なるべく平静を装って問いかける

…落ち着け、自分

聡「今日ね、Aより先に家に帰るんだけど鍵持ってくるの忘れちゃって(笑)」

勝利「へ～…」

…は、？同じ家に住んでるの？

と、動揺を隠せない

勝利「聡って松島さんと…どういう関係？」

聡「え、Aのこと？双子だけど…

あ！写真見る？」

今の２人の行動で普通に考えればわかるはずなのに
少しも考えが思いつかなかった俺は、
どうやら君のことになると全く頭が回らないらしい

聡のスマホに表示された松島さんは、満面の笑みだった

…笑うとこんな表情(かお)するんだ、

勝利「知らなかったわ、てか似てなさすぎでしょ(笑)」

そう言うと、聡は「ほんとだよね～、顔が似てないのは別にいいんだけど頭の良さくらい分けて欲しかった…」と手元の画面を見て微笑んだ

その笑顔が、写真に映る松島さんの笑顔と重なった気がした

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