7本の薔薇を君に。 (ページ4)

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side：you

風磨「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。私たちは……」

長い。
本当に長い、入学式兼始業式が始まった

ほんの２時間前くらいまで気持ち良さそうにぐっすり寝てた風磨の姿はここには無い

彼は今、生徒会長の挨拶をしてる

"優等生の顔をしやがって…" と悪態を吐いてみるけど、

全校生徒の女子の大半が目をキラキラさせながらステージ上にいる風磨を見てる

みんな騙されてるだけだって…

そんなみんなに朝の寝てる姿を見せてやりたい

それとも長年一緒にいながら風磨に恋愛感情のれの文字も出てこない私の方がおかしいのか…？

もしも、幼なじみじゃなくて普通に風磨と出逢ってたら
みんなと同じように好きになってたのかもしれない

って思ったけど、ありえなさ過ぎて考えることを放棄した

風磨が一礼して、ステージ上を去る

『続きまして、本年度より本校に…』

風磨と入れ替わりに、何人かの先生がぞろぞろとステージへ向かって歩いていく

A「…あ、」

目の前に座ってた麻衣子も振り向いてきた

麻衣子「ねぇ、やっぱあの人…先生、」

A「うん、」

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「みなさん、初めまして。

私立桜高校から赴任してきた、中島健人です。

よろしくお願いします。」

あの、桜を見上げて微笑んだ表情と同じ表情で笑った彼がいた

『中島先生には、２年１組の担任をしていただきます。教科は数学です』

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この１年、とても楽しくなりそうな予感