7本の薔薇を君に。 (ページ28)

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side：you

私も佐藤くんも中学３年生だった頃の話。

ずっと一緒だった風磨が高校に進学することをきっかけに、
私はそれなりに友達はいたものの味気ない学校生活を送ることになった

双子の兄の聡も違うクラスだし…

登下校は風磨がいないため、ひとりぼっち

別に寂しくはないんだけどなんとなく退屈

"なんか良い事無いかな～…"

なんて考えながら最近通い始めた塾へ向かう

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勝利「あ、！ねぇ…」

塾に行くと、席に座っていた男の子達のうちの１人が、横を通ろうとした時に話しかけてきたからびっくりしてしまった

A「はい…？」

勝利「学校で同じクラス、だよね？」

よくよく見たら、既視感のある綺麗な顔立ち

誰だっけ、なんて記憶の中を探るけど一向に名前が出てこない

A「だと思う、けど…ごめんなさい名前覚えてないです」

勝利「いや、俺こそいきなり話しかけてごめん

名簿番号１０番の佐藤勝利です」

佐藤勝利、聞いたことある

聡が言っていたのだけれど、

彼は学年で指３本に入るほどの秀才

陸上部のエースで、その上綺麗な顔立ちだなんて言ったら周りの女子からモテないわけがない

…そんな人。

そうか、これが佐藤勝利か

思わずぼーっと眺めてしまうけど、自分が名乗っていないことに気付く

A「あ、私は…」

勝利「知ってる、松島さんでしょ？」

A「え、なんで知ってるの？」

勝利「聡が写真見せてくれた(笑)」

「それに知らなかったら声掛けないよ」なんて微笑む佐藤くんの笑顔がとても印象的で、

これが君との初めての会話だった

塾が自由席だったため、結局佐藤くんの後ろの席に座って
時折振り向いてくる佐藤くんと会話をしながら授業を受けた

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作者です

ここから暫く主人公ちゃんと勝利くんが中学生の頃の話になります

少々お付き合い下さい(*..)