推測 ページ26
「はじめまして乙骨君。私は夏油傑｣
「えっ、あっ、はじめまして」
先程まで離れた所にいたはずの男は瞬く間に乙骨の手を握っていた。
あまりの速さに冷や汗が背中を伝った。
夏油傑、この前五条が話していた呪詛師。
いつの間にか夏油は乙骨の肩を組んで語っていた。
「強者が弱者に適応する矛盾が成立してしまっているんだ。なんって嘆かわしい!!｣
困惑する乙骨を置いて、夏油はどんどんヒートアップする。
｢万物の霊長が自ら歩みを止めているわけさ。ナンセンス!!そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ。だからね、君にも手伝ってほしいわけ｣
｢？何をですか？｣
｢非術師を皆殺しにして、呪術師だけの世界を作るんだ｣
予想もしない発言に誰かの息を飲む音が聞こえた。
速くコイツを追い出さなくてはならないのに、体が硬直していた。
先程の言葉にの恐ろしさに、頭が回らない。
｢僕の生徒にイカれた思想を吹き込まないでもらおうか｣
後ろを振り返ると、そこに居たのは五条を筆頭に学長や一般の術師。
｢悟ー!!久しいねー!!｣
五条の言葉には一切ふれず、親しげに挨拶をする夏油。
呼び方から察するに、かなり親密な関係のようだ。
ただ、五条が最悪の呪詛師と呼ばれる奴を野放しにしておくとは考えにくい。
おそらくだが、二人の年齢は近いと思われる。
そして、互いに呼び捨てであることから先輩や後輩ではなく同級生、又は友人の可能性が高い。
そこで更に疑問が募る。
この前聞いた話では、伊地知は五条の二つ下の後輩らしい。
それならば、伊地知は一度は夏油の噂くらい聞いたことがあるはずだ。
しかし数日前、五条と伊地知の対話では夏油の説明をしていた。
一体何故、そんなことを態々したのか。
その後の報告書の件も大した用事でも無かった。
まさか、わざと夏油の話を聞かせた…？
それにしてはタイミングがぴったりすぎる。
いや、そもそも伊地知が夏油の話を知らなかった可能性もある。
それなのに根拠の無い推論が頭の中を飛び交う。
｢今年の一年は粒揃いと聞いたがなるほど、君の受け持ちか｣
アイツが何か言っているはずなのに、言葉が耳に入ってこない。
いつもならこんなことにはならないんだ。
そうでなきゃ敵が顔を近づけて来ているのに気が付かなかった訳が無い。
｢君は見ない顔だね。だけど、素晴らしい術式だ。使い方次第ではもっと強くなれるよ｣
終わり
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オーステン(プロフ) - プスメラウィッチさん» 有難うございます！まだ始まったばっかりでオチとか全然考えてないんですけど、候補に入れておきますね。 (2022年4月27日 7時) (
レス) id: e73df44190 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年4月27日 7時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - はい^_^ファイトーーー！！ (2022年4月12日 0時) (レス) id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
オーステン(プロフ) - 舞さん» ありがとうございます！頑張りますね✨ (2022年4月11日 7時) (レス) id: e73df44190 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年4月11日 0時) (レス) @page11 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オーステン | 作成日時：2022年2月13日 22時
