続 ページ5
「これってお菓子なの？」
と聞くと
どういうこと？と言いながら、彼女もひとくち、口に入れた
彼女は数回咀嚼したあと
『あ、』
口を結んだまま固まる
「どうしたの」
『ねぇほんとにごめん』
急に彼女から謝られ、それが何故かは分からず
「何が、」
『お砂糖入れるの忘れた…』
彼女は眉を下げて答えた
『せっかく作ったのにごめんなさい、』
彼女は一口だけ食べたケーキを急いで下げようとする
「待って待って、」
焦る彼女を落ち着かせるように制止した
『だって、せっかく、疲れて帰ってきて』
『ごめんなさい、どうしよう、』
いつもは冷静な彼女が、自分の両頬を手で包んで、泣きそうになる
「大丈夫！美味しいよ！甘いよ！」
料理もお菓子作りもさっぱりわからないから
褒め方もわからないけれど
「素材の甘みとかあるかも、！」
テレビ番組でただ聞いただけの言葉を
彼女を泣かせまいと
甘くなく、素材の甘みさえも感じないケーキを急いで口に含み、必死に答えた
『ほんとに、？』
彼女は不安そうに言う
僕が何回も彼女の目を見て頷いても
『どうしよう…お砂糖そのままかけるのも違うし…グレーズ作ろうかなぁ…』
僕にはわからない言葉が飛び出す
カタカナなんてさっぱりわからず、難しい言葉知ってるなぁ、と思いながらも
「ねぇ、今度は俺と一緒に作ろうよ」
悲しむ彼女の気持ちをかき消そうと提案する
『うん…、とりあえずこれはもう下げちゃうね、』
彼女は僕の前にあるケーキを、自身のケーキの隣に並べた
『一緒に今度作ろっかぁ、』
まだ彼女はショックを拭えないようで
「俺なんもわかんないけどさ、一緒に作る時、砂糖だけ入れ忘れないようにするから！」
『何それ、バカにしてる？』
と言う彼女には、いつもの笑顔が戻る
「砂糖入れる係ね！俺！」
そう張り切って言うと
『ふふ、弘太郎くんと作ったらまた失敗しそう、』
と、少々意地悪を言われる
それは聞き捨てならないな、
少しの怒りを込めながら、意地悪で彼女の頬をめいいっぱい両手で挟んだ
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過眠(プロフ) - 凛さん» ぎゃ❗️ありがとうございます❗️長編にしようと思っているのでよければ楽しみにしていてください❣️ (11月27日 22時) (
レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
凛 - Bs6＆Bs67のお話狂おしい程好きです! (11月26日 13時) (レス) id: c2c2ad41a8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - りりりさん» コメントありがとうございます😭❣️もしかしたらいつか書くかもしれません、🤭応援ありがとうございます励みになります😢❣️ (11月22日 9時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 6さんと67さんのお話だけでもう作品作っていただきたいくらい好きです！応援してます！ (11月21日 19時) (レス) @page14 id: 724b4ec6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：過眠 | 作成日時：2023年11月3日 11時
