Bs19...male ページ40
それぞれの1人部屋が用意されている選手寮
山岡は自身の部屋で1人で携帯を触っている時
ふと、ある人への用事を思い出す
「めんどくさいけど行くかぁ…」
後回しにすると忘れてしまう性格
重い腰を上げ、自身の頭を右手で乱しながら、左手には携帯をもち、部屋を出る
用がある人間の部屋はすぐそこで
数歩、ひたひたと歩いているとドアの前に着く
彼は中にいるだろうかと考える間もなく
彼の部屋のドアを3回、ノックした
時にはガサツな彼であるが、人への礼儀は忘れていない
『はぁい』
ノックの後、数秒の沈黙が流れ、気の抜けた返事が聞こえた
それが聞こえると、山岡は少し俯き、ドアを開ける
「急にごめんな、旭って…」
顔を上げ、返事をした張本人を視界に入れると
彼は床に座ってあぐらをかき、もともと猫背気味で丸まっている背中をさらに丸めながら、本を読んでいた
「お前…首痛くないんか」
スポーツを仕事にするプロにおいて、姿勢や柔軟さなど
体に負担をかける体勢はあまり良くない
彼の成績は生憎申し分ないが、見てるだけでこちらの首が痛くなるほどに丸まっている
『いや？これが普通なんで…』
そう言って彼は少し自身の背中を伸ばし、顎を引き、背筋を正した
だがそれを保つ気などさらさら無いようで、また先ほどの姿勢に戻るよう、ゆっくりと背中を丸めた
「まぁ、ええならええけど…」
「てか、本読んでんの珍しいな」
『そうですか？』
ロッカールームでも、ベンチでも、どこでもたっても、彼が本を読んでいる姿を見かけたことがなかった
たまに彼がカバンを整理する時、本が鞄から覗いているのを数回見たことがあるくらいで
『あぁ…部屋でしか読まないんで』
自分たちの前では絶対に読まないなんて
「変なもんでも見てんの？」
年頃の男であれば、人に見せたくないものを読むなんて普通だろう
山岡は少し笑いながら、意地悪を込めて彼を揶揄う
だが、彼は
『変かどうかは人の捉え方次第ですよ』
そう言って、読んでいた本に栞を挟み、表紙をこちらに見せる
野球とは本当に1ミリも関係ないもので
ただ簡素に、表紙には
切腹
と書かれている
「うわっ、変なん見て…ほんまに」
『自分の生活とかけ離れていればいるほど、面白いものですよ』
そう言って彼はその後
そんなに変かなぁ…
と、本の表紙をまじまじと眺めた
ただ題名がそうなだけで、中身は違うのだろうか
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過眠(プロフ) - 凛さん» ぎゃ❗️ありがとうございます❗️長編にしようと思っているのでよければ楽しみにしていてください❣️ (11月27日 22時) (
レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
凛 - Bs6＆Bs67のお話狂おしい程好きです! (11月26日 13時) (レス) id: c2c2ad41a8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - りりりさん» コメントありがとうございます😭❣️もしかしたらいつか書くかもしれません、🤭応援ありがとうございます励みになります😢❣️ (11月22日 9時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 6さんと67さんのお話だけでもう作品作っていただきたいくらい好きです！応援してます！ (11月21日 19時) (レス) @page14 id: 724b4ec6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：過眠 | 作成日時：2023年11月3日 11時
