Bs18(LAD18)...female ページ25
10年前クラスメイトが死んだ
自分だけは彼女と親密だった気がする
そうだったと信じたい
当時は中学3年生
多感な時期のクラスに広がる噂
首を吊ったとか
轢かれただとか
どれが本当か知らないけど
どれも信じたくなかった
生前、彼女は本や手紙が好きだった
今はデジタル社会なのに
彼女は、好きで紙に、インクに、手書きに、縋りついていた
野球ばかりの自分とは、好きなものの縁は一つもつながらなかった
彼女の死を信じられないが、受け入れようとはした
最後に彼女の好きなものを好きになってみようと思い、
彼女の実家に、手紙を書こうと思い立った
書き方も何もわからずに、携帯で調べ、近くの店で便箋と封筒を買う
自死した彼女への怒りも、バレないように、愛も綴った
「なんで、死んでから送らないといけないの、」
自身の涙で少し滲む字も
俺がこれだけ悲しんでいることがわかるだろうと
彼女に届きもしない手紙を書いた
住所を書いて、名前を書いて、
誰がいつ買ったかもわからない切手を貼って、
田舎道を必死に自転車を漕いで、ポストに入れた
帰り道、どうしようもなく虚しくなる
今思えば彼女の両親に迷惑だったかもしれない
だが彼女はもういないし、手紙もポストに入れてしまった
どうにでもなれ、と、残りの帰り道は無心に自転車を漕いだ
数ヶ月後、彼女の仏壇に手を合わせたいと、彼女の実家に行った
彼女の両親は僕のことを知っていて、快く迎えてくれた
「あの子、学校で友達がいないと思ってたから」
と、少し嬉しそうに答えた
初めてできた友達が、俺だったらしい
彼女の仏壇の前まで案内され、
少し口角を上げて、こちらを見る、白いシャツを身につけた彼女の遺影の前で手を合わせる
勝手にいなくなったのは許さないけれど、好きだった
そう心の中で思いながら、合わせていた手を下ろし、立ち上がる
そういえば、と、彼女の両親に
「あの、手紙、届いてましたよね、すみませんでした。」
自分の娘が死んだ後に、その娘のクラスメイトから手紙が来るなんて、少し君が悪かっただろうと、謝罪をする
だが2人は
「そんなの届いてないよ」
と答えた
衝撃を受けながらも、もしかしたら自分が住所を間違えたのかもしれない
故人だからと処分されたのかと、確信ではないことを考えながら
「すみません、じゃあ僕の勘違いかもしれません」
「そろそろお暇します」
と、彼女の家を後にした
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過眠(プロフ) - 凛さん» ぎゃ❗️ありがとうございます❗️長編にしようと思っているのでよければ楽しみにしていてください❣️ (11月27日 22時) (
レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
凛 - Bs6＆Bs67のお話狂おしい程好きです! (11月26日 13時) (レス) id: c2c2ad41a8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - りりりさん» コメントありがとうございます😭❣️もしかしたらいつか書くかもしれません、🤭応援ありがとうございます励みになります😢❣️ (11月22日 9時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 6さんと67さんのお話だけでもう作品作っていただきたいくらい好きです！応援してます！ (11月21日 19時) (レス) @page14 id: 724b4ec6c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：過眠 | 作成日時：2023年11月3日 11時
