Bs6＆Bs67...male ページ14
冬の夜
中川が新しい家を買ったと、旭に嬉々として報告する
『え！写真とか見せてくださいよ！』
「ええよ」
画面をスクロールし、一枚の画像をタップした後、中川は画面を旭に見せた
『携帯貰っていいですか？』
もっとよく自分で確認したいと、旭は中川に携帯を受け取っていいか、許可を取る
「ん、ええよ、見てみ」
『ありがとうございます！』
旭は中川から携帯を受け取り、
画面に映る、中川が買ったであろう部屋の写真を見た
『え、なんか何もないですね、』
「当たり前やん、買ったばっかやねんから」
『なるほどー』
画面に映る部屋の壁は、コンクリートの打ちっぱなしで
簡素なベッドと机、椅子くらいしか画角には写っていない
窓も何もなく、人を閉じ込めるためだけの、簡素な部屋みたいで
『なんか軟禁部屋みたいですね、映画で見る様な』
なぜこんな部屋を買ったのか
彼の世界観なのか、趣味なのか
だがそんな旭の言葉を聞いた中川は、さっきまでそっけない返事をしていたが、嬉しそうに口角を上げる
「そうやねん」
『え？』
彼の返答に、旭も苦笑いで答える
「お前の言う通り」
『僕がさっきなんて言ったかわかってます？』
「うん、軟禁部屋みたいよなーって」
『え、えぇ、そう、なんですけど』
「やから、正解やって」
軟禁部屋だなんて、現実味がなく
何の嘘なのか
『いや、そうだとしたら、誰の、』
「そうだとしたらって言うか、そう、やねんけど、お前の」
『…え、？』
中川は立ち上がると、部屋にある机の引き出しを開ける
金属同士が当たる音が聞こえ、
この瞬間に金属の音など、何が出てくるかはわからずとも、嫌な予感しかしない
「手出して？」
中川は旭の方に振り向いたかと思うと、自身の背後に隠した右手を旭の前に差し出す
そこには手錠がぶら下がっており
『は、』
軟禁、手錠、嫌な予感しかしなかった
予感というよりも、それは確信で
『いや、』
旭は即座に手を床について立ち上がり、自身の背後にある扉の取手を、震える手で掴む
瞬発的に動いた旭の靡く髪を、中川は瞬時に掴んだ
『い"ｯ、』
旭の首に衝撃が走る
「あかんやん、逃げたら」
『軟禁、って、』
「まだ言うてるん？」
「俺からなぁ、逃げれん様にすんねん、旭を」
『痛い、からｯ、離して、ください、』
中川に乱雑に髪を掴まれ、頭が痛む
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 239人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
過眠(プロフ) - 凛さん» ぎゃ❗️ありがとうございます❗️長編にしようと思っているのでよければ楽しみにしていてください❣️ (11月27日 22時) (
レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
凛 - Bs6＆Bs67のお話狂おしい程好きです! (11月26日 13時) (レス) id: c2c2ad41a8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - りりりさん» コメントありがとうございます😭❣️もしかしたらいつか書くかもしれません、🤭応援ありがとうございます励みになります😢❣️ (11月22日 9時) (レス) id: 4e02012d1f (このIDを非表示/違反報告)
りりり(プロフ) - 6さんと67さんのお話だけでもう作品作っていただきたいくらい好きです！応援してます！ (11月21日 19時) (レス) @page14 id: 724b4ec6c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：過眠 | 作成日時：2023年11月3日 11時
