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demon15 ページ16

それから次の日から私は任務でヨコハマを離れた。東北の小競り合いの鎮圧を命じられた。

唯の鎮圧だと思っていたのに思ったより規模が大きくて予想外だったから、少し嫌な予感がした。



『あともう少しね。第1部隊と第2部隊、そのまま押し切って頂戴。』

「はっ。」



その時私の携帯が鳴った。

ダザイからだった。



『もしもしダザイ?もう少しで任務終わってそっちへ帰れるわ。どうし──』

「A。織田作が、危ないんだ。今すぐ来て欲しい。」

『──オダサクが!?どうして…いいえ、今から向かうわ。能力を使って行くから10分で戻れると思う。』

「兎に角早く頼むよ。」



今迄聞いた事の無い苦しそうなダザイの声を聞いて胸がざわついた。
ダザイがあんなに焦るなんて…。



「どうなさいましたか?」

『御免なさい、私これからヨコハマへ戻るわ。これからの指揮は貴方に任せます。と云っても多分あとは後片付けだけね。頼めるかしら。』

「勿論です。お任せ下さい。」



全く、頼もしい部下を持てて私は幸せ者ね。

私は能力で身体能力を上げて風よりも早く走った。



『ダザイ!!!』

「A!」

『一体何が起こっているの!?オダサクが危ないってどういうこと!?』

「少し前にメールしていたミミックに織田作が1人で乗り込んだんだ!今恐らく長のジイドと闘っている!早く彼処へ──」



パァンッ



「不味い!!」



私達は洋館を駆け抜けて舞踏室に突入すると、丁度2人は互いに拳銃を突き付けて今、引き金を引くところだった。



『──ッオダサクっ!!』



私は──









拳銃を取り出し相手に発砲するも彼が引き金を引く手は止まらず──









オダサクの胸を貫通した。



「織田作!」



ダザイはすぐさま織田作の所へ駆けて行った。



私は彼らにかける言葉が見つからなくて、ジイドへと歩いていった。


『…御免なさい。オダサクに殺されたかったのかもしれないけれど、私は──



──最後の最後まで、彼に殺しをして欲しくなかった…!』



ジイドは少し微笑んで、



「サクノスケは…善い友人を持っていたのだな…。」

『…貴方だって…素敵な部下を持っていたみたいじゃない。…貴方たちはどうせ地獄行きでしょう。私も、行こうと思えば行けるわ…。』

「君は優しいが…もう地獄行きが決まっているのか?」

『いいえ?



──だって私、悪魔だもの…。』



彼は途中で力尽きて最後の言葉を聞いていたか定かでは無かった。

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作者名:愛麗愛 | 作成日時:2019年11月13日 23時

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