青い月_僕の願いをその光に変えて...

40 . 恐怖 ページ40

涼介side




あぁ、なんで今思い出すの…

この瞬間、大ちゃんといることが安心から恐怖に変わる。


涼介「やめっ…触らな…ぃ…」

大貴「山田？思い出しちゃったか…大丈夫、怖くないよ」


涼介「やだっ…来ないで…はぁっ」

上手く呼吸が…大丈夫だって頭では分かってるのに

体は拒絶するばかり。このままじゃ大ちゃんと居られなくなるのに…



大貴「いっ…た…」

布団の上に落ていく赤い液体

涼介「ごめっ…」


僕の指が大ちゃんの右目に当たっちゃって

瞼、ざっくり切れてる…

大ちゃん、顔をしかめてて…痛そう…


涼介「ゃだ…大ちゃん…！ﾊｱｯﾊｱｯ…」

大貴「山田、俺は痛くないから、深呼吸しような？」

涼介「やだっ、やだ…っ…！」

大貴「落ち着いて、ゆっくり。」

涼介「やっ、離して！！」


大貴「涼介、落ち着け。」


一瞬だったけど、大ちゃんが別の人みたいで

怖かった…


でももう涙は止まってて。

我に返ってふと視線をあげると、君の姿は無かった…

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