16 . 怖いもの ページ16
大貴side
今、俺の目の前で幼馴染が眠ってる。時々眉間に皺を寄せて、顔をしかめている。
見てるこっちもつらくなる…
こうなったのも全部俺のせい。
保健室の先生に聞いたら、やっぱり偏頭痛だって。
相当ストレスが溜まってたみたいで。
涼介「…だい...ちゃ...?」
起きちゃった。まだ10分も寝られてないのに
大貴「山田、体調はどう?」
涼介「...ささ...さっきよりは...まし」
大貴「良かった。そう言えば、今朝一緒に行けなかったのってこのせい?」
涼介「...違う。」
表情が硬くなった。聞かれたくないのか...
でもこのまま一人で抱え込ませたらもっと体調悪くなるに違いない。
大貴「ゆっくりでいいからさ、教えてくれないかな」
涼介「分かった。」
涼介「実は僕ね、今あの家に住んでないんだ。」
大貴「そっか、どこに住んでるの?」
正直疑問しかないけど、山田がパニックにならないように冷静を保つ。
涼介「慧さんっていう人の家。お父さん海外行くって言ってた。」
なるほど。預けられてるってことか。
大貴「場所は?」
涼介「一駅先にあるマンション」
あれから、慧さんという人物について、慧さんには吃音の症状があまり出ないことについて聞いた。
なんだ、普通に喋れてるじゃんって思った人いるかもしれないけど、人前だと山田は本当に喋らなくなる。
本人いわくつっかえるのが怖くて、喋らないっていうのが1番いいんだって。
発話回避って言うらしい。
俺も長年一緒に居るから、山田の症状について調べることも多くなった。
すっかり時間が過ぎて、俺達は今電車に揺られている
山田はもう一駅先だから、俺が先に降りる。
大貴「じゃあまた明日。ちゃんと休めよ?」
涼介「うん...」
なんか浮かない表情。
大貴「あ...もしかして雷?」
涼介「怖い...」
大貴「大丈夫。絶対降ってきやしないから。」
大貴「でももしダメになったらすぐ電話しろよ?」
涼介「あり....がと」
そうして、電車は去っていった。
山田は雷に弱い。少し鳴っただけでも過呼吸になるくらい。
それを分かっていたのに。
この時、無理にでも一緒にいてやったら山田を傷つけずに済んだのかな...
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朔(プロフ) - 霙(みぞれ)さん» ありがとう…嬉しすぎます( ;∀;)頑張ります! (2019年12月1日 17時) (レス) id: bc08b0a9bc (このIDを非表示/違反報告)
霙(みぞれ)(プロフ) - 続きが気になりすぎる…!!更新楽しみに待ってます! (2019年12月1日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - 続き面白かったです!テスト頑張ってください!更新、待ってます! (2019年11月9日 14時) (レス) id: e053c09d8e (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 涼愛さん» コメントありがとうございます!言われてみれば確かに怖いですね…笑 でもここで終わりではないので!普通に続きあるので!(なら早く更新しろ)でき次第アップしますね。 (2019年10月28日 16時) (レス) id: bc08b0a9bc (このIDを非表示/違反報告)
涼愛 - なんか最後、ちょと怖かったけど面白かったです! (2019年10月28日 15時) (レス) id: e053c09d8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔 | 作成日時:2019年8月3日 18時