64 . 距離感 ページ15
涼介side
___宿泊研修1日目
朝は快晴、雲ひとつ無い青空だ。
太陽が、僕の背中を押してくれているように眩しい。
このまま全部上手くいけばいいのに…
.
…っ!!
大貴「あぁ、わりぃ。助かった、さんきゅ。」
移動中、大ちゃんが男子にぶつかってよろけた
みんなに笑われて、本人も軽く受け流してるけど、
僕にはハッキリわかった。
大ちゃん、ムリしてる
慌てて支えたその腕は、微かだったけど震えてた。
それなのに僕、緊張しちゃって心配もしてあげられなくて…
でもすぐにお礼が帰ってきた。いい人すぎるんだよ、君は。
大ちゃんなのに、他の人と同じように言葉が声になってくれない。
少し心がモヤモヤしたまま、
僕達は海沿いの宿舎に入った
.
夜、"アレ"が地面を叩きつける音で目が覚めた。
「雨…」
あ、くすり…
大ちゃんのことばっかり考えてて、天気予報の確認を忘れていた。
最悪の事態にならないことを願うしかないのか…
それはそうと、結局、今日は一言も声にならなかった
明日頑張ろう。
お昼の後とかしか2人きりになれるタイミング無さそうだけど。
しばらく考えて、また横になった。
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作者名:朔 | 作成日時:2020年2月1日 23時