先輩36 ページ37
足の速いお兄ちゃんのおかげで、何とか2位になれた。
…1位はもちろん、先輩たち。
またさっきみたいに沢山の女の子に囲まれている、
一緒に走ってた女の子は、まるで彼女みたいに「先輩好き〜〜!!」だなんて抱きついてる始末、
ずき、と胸が痛んだ、
シ「…A、」
A「おにいちゃんっ!一緒に走ってくれてありがと!」
心配そうにこちらを見るお兄ちゃんに、私は満面の笑顔を向けた、
何も言わないで、なんて八つ当たりにも似た気持ちを抑え込んで、
A「私、カメラの画像確認してくるっ!」
A、と呼び止める兄の声も聞こえてないふりをした、
だめだな、大好きなお兄ちゃんに八つ当たりなんて。
でも、今はひとりがいい。
.
.
.
ガラ、と部室の扉を開ければ少しだけ先輩の香りがした、
…元々、ここは先輩の居場所で、私の居場所じゃない、
そんなことは分かっているのに、安心している自分もいる。
A「…わ、写真先輩ばっかり、笑」
撮った写真の大半が先輩だった、
こんなにも、私は先輩を目で追っている、
…でも不釣合いだって分かってるから、何も言えない、
諦めようって、頑張ってるのこれでも。
…なのに、
マ「…Aちゃん、やっと見つけた、」
先輩は、私が泣きそうなときばかりいつも近くに居る、
走ってきたのか、少し呼吸が荒い、
A「撮ってた写真の整理したくて、ごめんなさい、一言声かければ良かったですね!」
振り向かずに言って、カメラを操作しようと動く私の指、
マ「…Aちゃん、借り物競争の紙、なんて書いてあったの、」
大きな手が上から重なって、どこか焦ったような顔した先輩が私を見つめていた、
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優桜(プロフ) - ごはんさん» わああっ、ありがとうございます!!!なかなか進展のない二人ですけど、暖かい目で見守っていてくださいませ…♪ (2018年1月19日 22時) (レス) id: bb3fdc8ac1 (このIDを非表示/違反報告)
ごはん(プロフ) - 初めまして!この春、恋をはじめます。読ませて頂いています!夢主ちゃんと先輩との恋…これからの展開がとても楽しみです!これからも更新頑張ってください!!応援しています! (2018年1月19日 22時) (レス) id: a557a7fbae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優桜 | 作成日時:2018年1月2日 21時