この春、恋をはじめます。【Fischer's】

先輩28 ページ29

〜月曜日〜


何とか日曜日に気合で熱を下げ、平日を迎えた、
でもやはりもやもやは取れず、先輩と顔を合わせるのも気まずくて移動教室ですれ違っても、顔を見ることが出来なかった、



A「…私が避けちゃって、どうするんだろ…、」



先輩のことが好きなのは私なのに、私が逃げたらそんな想いを伝えることもできないままだ、

…部活にはちゃんと顔を出そう、先輩から連絡は来てないけど、



あっという間に過ぎていく時間、放課後が訪れて、いつものように私は部室へと走った、



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A「…先輩っ！！佐倉A、今日も来ましたよーっ！！」



出来るだけ変じゃないように、いつもと同じような挨拶をして部室の扉を開けた、
すると先に来ていた先輩は、目を丸くしてこちらを見た後大股で歩み寄ってくる、



A「わ、あ、あの、先輩…？」



その勢いに少し引き気味になる私を他所に、先輩は視線を下げたまま静かな声で言った、



マサイ「…体調、どう？」

A「も、もう平気ですよ！ほらこのとおり！！」



心配してくれてたんだ、と嬉しくなって思わず笑顔になってしまう私。
でも、先輩の表情は暗いままだった、



A「…先輩？」

マサイ「……今日、ずっと俺のこと避けてた？」




ぎくりと肩を揺らす私に、先輩はその大きな目をやっと私に向けた、



A「…そ、そんなことより、先輩彼女いるんですか？可愛い人ですね！」

マサイ「いない、」




話を逸らそうとする私にくい気味に否定した先輩、
…でも、私の口は可愛くない言葉ばかりを漏らした、



A「…先輩モテますもんね、きっと出来ますよ、…後輩は応援します！！」





悲しげな目をする先輩、
ばか、泣きたいのはこっちです、先輩、

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