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Aside
折原さんに謝らなきゃいけないのに、失礼なことしたのに。彼方が迎えに来てくれたことが、堪らなく嬉しい。嗚呼、やっと分かった。いつもそばにいてくれた彼方が好きってこと。でも、分からないふりをしてた。だって、乗り換えたみたいに思えたから。けど、そんな事どうだっていい。私は、彼方が好き。
「A」
彼方の私を呼ぶ声が心地いい。返事をしたい。好きだよって言いたい。けど、彼方に手を引かれて走ったから、息が上がって言葉が出ない。ただ、湧き上がってくるこの感情が私のキャパを超えてしまって、それが涙となって零れてくる。それを、彼は私の涙を拭ってくれた。
『彼方……ごめんなさいっ』
ごめんなさいと、涙とともに何度も零れ落ちる。気付かないふりをして、何度も貴方を傷つけた。それが、申し訳なくて。
『今更だって分かってる……でも、私…！』
言いかけた途端、口に手を当てられた。そして、彼方は、私をまっすぐと見つめる。
｢ごめん、俺から言わせて？｣
いつもより優しげな声に、思わず息を飲んだ。
｢さっきはごめん。でもさ、渡したくなかった。やっぱり、Aが諦められない｣
ごめん、ともう1度言って私を抱き締めた彼の手は、震えていた。嗚呼、怖いんだ。私が、彼方のことが好きじゃないと思っているから。断られると思っているから。怖いんだ。これから落とされる恐怖が。私、彼になんて想いさせてるんだろう。
『彼方、ごめんね』
そんな想いさせてごめんね、そんな気持ちを込めて謝った。そして、やんわりとその胸板を押して、離れてから彼の色白な両手を握った。
『────辛い時、いつも傍にいてくれたのは彼方で、よかったなって褒めてくれるのも彼方で、いつも私の記憶には彼方の優しそうな顔が残ってる。そんな貴方のことでいつの間にか頭の中が埋め尽くされていたの』
必死に言葉を紡いだ。彼に私の想いをわかって欲しかった。そして、縋るように私は彼の手を握る力を強めた。
『私ね、折原さんといる時も、彼方のことばっかり考えちゃった。それに、折原さんにもバレちゃったの。好きな人いるでしょ？って。ホント、馬鹿だよね、私』
こんな時に、なんでほかの男の人の名前出しちゃうんだろうなんて、後悔。でも、零した水が元に戻らないのと一緒だから、引き下がるわけにはいかないんだ。
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潮田 陽菜(プロフ) - ろあ。さん» 歌のような恋、とても素敵な表現ありがとうございます(*^^*)そう言って頂けて有難いです。コメントありがとうございましたm(_ _)m (2021年2月26日 1時) (
レス) id: 71e4183107 (このIDを非表示/違反報告)
ろあ。(プロフ) - 歌のような恋ですね。。。なんというか、その、甘酸っぱい感じ？がします！私にはこんな素晴らしいお話書けそうにないのでとっても尊敬してます！ (2021年2月24日 21時) (レス) id: edab8e7c8b (このIDを非表示/違反報告)
潮田 陽菜(プロフ) - トリ@推しキャラたくさんさん» コメントありがとうございます！私的に、そらるさんの感情を書くの、すごく難しくて^^; そう言っていただけて嬉しいです(*^^*)これからもこの作品を宜しくお願いしますm(_ _)m (2018年3月21日 16時) (レス) id: b5c447886f (このIDを非表示/違反報告)
トリ@推しキャラたくさん(プロフ) - コメント失礼します。このお話、すごく感動しました！そらるさんの夢主ちゃんを思う気持ちが切なくて、思わず泣いちゃいました。素敵な作品を書いてくださってありがとうございます！更新頑張って下さい！！ (2018年3月20日 19時) (レス) id: 0fc1208a5a (このIDを非表示/違反報告)
潮田 陽菜(プロフ) - いちごみるくさん» いえいえ、きちんと言ってもらえる方がコチラとしては有難いので(*^^*)皆さんに読みやすいものを提供できるように色々探してきますねっ！これからもこの作品をよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年3月10日 17時) (レス) id: b5c447886f (このIDを非表示/違反報告)
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