Day 80 ページ45
side Shota
康二に無理矢理増やされた通院の数は、最低4日に1回。
行く度に点滴して貰って一杯寝れば、多少は良くなって動けるようになって、
授業もほぼほぼ目つぶりながらでも頑張って座ってれば、部活にだって出れて皆のダンスも見られる。
少し薬強いのにしたって前康二が言ってたせいか、一時的でも元気になってきて、
授業も部活も前の通院日からずっと頑張れていたけれど、でもそんな時間は一瞬で終わるもの。
ラ「にいにぃ?」
翔「んぅ…?ごめんぼーっとしてた。」
病院の前の日には誤魔化し続けた胸の痛みもだるさもかなりのものになってきて、
気づかないふりをして真都をお風呂に入れたけどいつもよりぼーっとするし、ばくばくしてきてる気がする。
翔「まい後10数えたらでよっか」
ラ「うん!いーーーーーち、にーーーーーー!」
声かけたけど寒くなってきた最近、お風呂大好きになった真都の10秒は小さい子特有の激長カウントダウン。
いつもより長く感じたその時間気づけばどんどんばくばくが増してしんどくなってきて、多分最後は7秒か8秒位。
今までばくばくしてた鼓動が突然すっと止まった様な感覚と同時に目の前が急に真っ白になって、
全身に一切力が入らないまま、不思議なふわふわした世界に引き込まれていった。
.
蓮「…にぃ……にいちゃん手握って……………兄ちゃん分かる?良かったぁ…」
次に目を開けたのはリビングのソファの上で、鼻には酸素のカニューレ。
安心した顔で救急車呼ばなくて大丈夫そう?なんて言ってる蓮に、大袈裟過ぎなんて頭では思ったけど、
真都の泣き声で蓮が見に行ったら、俺が風呂で気失って沈んでたって自分が考えてるより大事だったらしい。
蓮「もうちょっとここで安静にしてて。俺一旦真都ドライヤーして寝かせてくるから。」
俺のこと救出してくれて、着替えとか酸素までやりながら泣いちゃった真都の面倒まで見てくれた蓮は、
いつの間にか俺なんかよりも頼れる存在に。
そんな蓮が早く助けてくれたことが幸いして、眠くてだるかったけど数分もすれば体起こせる様になったから、
無茶かなとも思ったけど未来の自分の為に少しだけって椅子座ってやばくなってる数学の教科書開いた瞬間。
蓮「……兄ちゃん?」
ペン持つ間もなく響いたのは、
いつもより一段低い、怒りを含んだ蓮の声だった。
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名無し71262号(プロフ) - 続き楽しみに待ってます!時間かかっても大丈夫です (7月22日 20時) (レス) id: 2ea78d0701 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 更新 ありがとうございます😣 (2023年5月2日 1時) (レス) @page24 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 今 更新が1番楽しみな作品です- ̗̀𖤐 蓮くんの 夢の話、かなりドキドキしました。読む度にドキドキが増しています。次話も楽しみにしています✨✨ これからも頑張ってください(〃´-`〃) (2023年4月11日 1時) (レス) @page20 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 更新ありがとうございます✨️ いつも楽しみにしています。これからも頑張って下さい✨ (2023年2月11日 11時) (レス) @page8 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りる&riu x他1人 | 作成日時:2023年1月30日 0時