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ページ26

衛side









電話を切られ、酔いが覚める。







誤解…させちゃったよね。








撮影のあと誘われて断れなかった飲み会を抜け、走って寮に戻る。








共有ルームに入るとテーブルに並べられた豪華な食事。







慌ててスマホのカレンダーを見て、記念日だったことを思い出す。








うわぁ…忘れるなんて最低だ…








綺麗に飾り付けされたままのご飯を見て、ずっと俺を待ってくれていたことがわかる。







そうとも知らずに呑気に飲んでいた自分が恥ずかしくなる。







部屋にいるであろう彼女に謝りに行こうとすると、ゴミ箱の近くに紙切れが落ちているのが目に入る。








拾い上げて見てみると“衛さんへ”という文字。







まさかと思ってゴミ箱に捨てられた紙を拾い、繋ぎ合わせる。





すると、一年間の感謝やメッセージがたくさん書いてあった。









こんなに俺のことを思ってくれてたんだ…









気づいたら走り出していて、ノックもせずに彼女の部屋に入る。







ベッドの上で寝ているAを布団越しに強く抱きしめた。








衛「っ…ごめん…ごめんね…」







『…遅いです』









俺を見る彼女の目は赤くなっていた。








衛「ほんとにごめん…泣かせちゃったね…」






『…何、してたんですか』






いつもと違う、弱々しい声。







衛「撮影が終わったあと飲み会にさそわれて、どうしても断れなくて…」






『良かった…』





“浮気かと思った”





そう呟きながら安心したように背中に手を回される。








衛「…俺には、Aだけだよ」







『…私も、衛さんだけ』









そんな可愛いことを言われたら、お兄さんどうなるか分からないよ…









心の中で葛藤していると、






グーッ






2人のお腹が同時に鳴って、笑い声が重なる。






『ご飯、食べましょうか』




衛「うん、美味しいご飯〜♪」






ニコッと笑う彼女の手を引いて、共有ルームへ。







2人きりの、真夜中の晩餐会が始まる。




────



泣ける小説ってどうやって書くんだろう…!?

サクシャ(´▽`)→←記念日 / 藤村衛



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支葵美乃 - 今日、初めて読ませていただきました!とても面白かったです。と言うか、作者様は神ですかね…。読んでる最中、軽く50回は悶えましたね…。このような作品を産み出して下さり、マジで有難うございます! (2018年5月30日 22時) (レス) id: 48e064e18b (このIDを非表示/違反報告)
ユリ - るーな。さん» 合格おめでとうございます(*´∀`)私も受験生だったので・・・受かる自信ほとんど無かったんですけど(笑)しばらくはのんびりできますね〜。これからも頑張ってください。 (2018年3月24日 17時) (レス) id: 74019e0afd (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴぴ - 合格おめでとうございます!私も受験生だったのでほんとに共感しちゃいました笑これからも頑張ってください! (2018年3月24日 1時) (レス) id: ea9fff37a9 (このIDを非表示/違反報告)
彩夏 - 合格おめでとうございます。これからも愛読します。 (2018年3月23日 17時) (レス) id: cae6157d0a (このIDを非表示/違反報告)
桜姫(プロフ) - 合格おめでとうございます!!!楽しみにしています。頑張ってください! (2018年3月23日 16時) (レス) id: dcbb5b14a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るーな。 | 作成日時:2018年1月27日 8時

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