青さんの短編集 jump × in (ページ14)

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運命のいと Tk ページ14

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''もともとどうなるかなんて初めから決まってて
その線路の上を進むことしかできないんだよ。

運命って逆らえないものでしょ？"

昔から。デビューしたあの日から
彼の言動にはいつもがっかりさせられる。

明日のリハーサルの時間を聞けば適当に返され、
しかもその時間が間違ってるだなんて。

…信用できない。

俺なんてなんの長所もない、と
自信なさげな顔したりする。

そのくせ、努力が見えなかったり。

何回ぶつかったんだろう。
何回頭に浮かんできた感情を消そうとしたんだろう。

｢本当は一緒に遊びたかった｣なんて
かっこ悪くて言えないあの頃とは違うのに
どうして彼は、掘り起こしては笑うのだろう。

ため息をつきながら寝転がる。
楽屋のざわざわから避けた端っこの場所

もう近づかないのがかっこいいだなんて
思ってない。けど普段から騒ぎまくってる方の人間ではないので、周りもそんなに気になっていない…はず。

…1人を除いて。

｢なんだ高木、元気ねぇじゃん。｣

実はメンバーのこと大好きでよく見てたり
実は努力してたりとか、実はまじめで
テレビのおふざけ以外で
人をバカにするのがそんなに好きじゃないところとか。

全部、全部。

むかむかするんだ。
心臓が騒ぎ立ててきてふわふわ、力が入らなくなるんだ。

｢寝不足かな。ちょっと寝るわ｣

この心臓がうるさくて寝れない。
寝不足でもない。
話したくないわけではない。

でも

君と話すと苦しいから。