すのうーまん⑭ (ページ24)

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「「お疲れさまでした。」」

2人でマネージャーさんに挨拶をして車をおりる。

阿部「早速あるじゃん。」

「ほんとだ。」

本屋に入ると、アニメが放送されてることもあって入ってすぐのところにコーナーができていた。

阿部「俺、ちょっとあっち見てくるね。」

ゆっくり見てて。と言うと、亮平は参考書の方へ歩いていった。

「え、わかんない…」

コーナーに近寄るとまさかのマンガが2パターンある。

「何が違うんだ…？」

このタイプは初めましてで、違いが分からずオロオロしてしまう。こうなったら小説を買ってしまおうか…

阿部「どうしたの？」

うーんとコーナーの前で唸っていたからか亮平が戻ってきてくれた。

「これ、2パターンある…どっち買えばいいか分からない。」

阿部「こういうのは…」

マンガの違いを説明してくれる亮平。

「なるほど…」

阿部「絵が好きとか内容が原作に近い方が良いとか、好みで決めて良いと思うよ。」

阿部ちゃんのアドバイスを聞いて、私は原作に近いといわれている方を手にした。

阿部「一気に行くの？」

「うん。次いつ来れるか分からないし。」

一話から最新刊までをかごに入れてレジへ向かう。

店員「ありがとうございました〜」

阿部「持つよ。」

「大丈夫。」

阿部「こういうのは持たせてたらいいの〜」

お会計を終えマンガがパンパンに入った紙袋を受け取ると亮平の手が伸びてきて、ヒョイッと持たれてしまった。

「自分で持てるのに…」

阿部「マンションの下までだけだから。大人しく持たれてくださーい。」

そう言いながら店を出る亮平を追いかけた。

「亮平は良かったの？」

阿部「うん。欲しいのなかった。」

「そうなんだ。」

阿部「あ、マンガ読みたいからって夜ふかししちゃだめだよ？」

「ゔっ…」

マンションまでの帰り道。色々話していたら、帰ってからの行動をよまれてギクッとなる。

明日も早いんだから寝ること。と言われ、はい。と言うしかなくなってしまった。

阿部「また明日ね。」

「…うん。送ってくれてありがとう。おやすみ。」

阿部「おやすみ。」

マンションの下で亮平とわかれる。
いつまで経ってもわかれる瞬間の寂しさに慣れることができない。
でも私がエントランスに入るまで亮平は帰らないから、大人しく中に入る。

振り返って亮平に手を振ってからエレベーターホールへ向かった。