すのうーまん⑭ (ページ20)

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スタッフ「雪加さん、お願いします。」

暫くメイキングのスタッフさんと話していたら撮影の準備ができたらしくスタッフさんが呼びに来てくださった。

「ありがとうございます。お願いします。」

撮影場所に入って、まずは監督さんと確認をする。

監督「靴を持ってきて、座って〜という感じです。」

「わかりました。」

まずはデートシーンの撮影。
スケート靴を持って歩いてきてスケートリンクの横にあるベンチで履き替える。

「おぉ。」

立ち上がると当たり前だけど靴と全然違う感覚に驚く。
ペンギン歩きでスケートリンクの手すりを持つ。そのままリンクの入口まで歩いた。

監督「先行きます？後から来ます？」

リンクにどちらから入るのがいいか聞かれ考える。阿部ちゃんなら…先に入って手を差し伸べてくれそう。

「先に入ってもらって、お相手の手を掴む感じでどうですか？」

監督「いいですね。そうしましょう。」

カメラマンさんと監督さんが先に入って、お相手の手に自分の手を重ねるイメージで撮影する。

「感覚が全然違う。」

氷の上ってこんな感じなんだ。

手すりに捕まりゆっくり滑ってみる。
重心を後ろにすると前に、前にすると後ろに進むと教えてもらうと、すぐに感覚が掴めた。

監督「凄いですね。流石。」

「ありがとうございます。」

誉めてくださる監督さんにお礼を言いながら撮影を続ける。
リンクを一周したり、後ろ向きに滑ってみたり、技に挑戦しようとして転けたり…お相手と両手を繋いで滑る(私が後ろ向き、お相手が前向き)シーンを撮ったりした。