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無事にアコギを買うことができた私達は私の家に帰ってきた。
「荷物持ってくれてありがとう。」
荷物が多いからと持ってくれた阿部ちゃんにお礼を言う。
「パスタでよかったらすぐ作れるんだけど食べていく？」
阿部「え、いいの？食べたい〜！」
「すぐ作るね！」
荷物を部屋の端に置いてもらい、私はキッチンへ。
冷蔵庫から材料を出して早速料理を始めた。
ぎゅっ
パスタを茹でていたら後から阿部ちゃんに抱きしめられる。
阿部「ふふっなんかいいねぇ。あ、赤くなってる。」
私は阿部ちゃんが初めての彼氏だからこういうのに慣れていない。顔が沸騰してるんじゃないかってくらい熱くなった。
「…お鍋…動かすよ。」
阿部「はーい。」
パスタが茹で上がりお湯を切るために阿部ちゃんに離れてもらう。
阿部「俺、手伝えることある？」
「じゃあ、サラダを盛り付けて欲しい。」
阿部「了解。」
パスタを具材と和えている間に阿部ちゃんにサラダの盛り付けをお願いした。
「「いただきます。」」
手を合わせていただきますをして、一口食べる。
阿部「うまっ！」
「よかった。」
喜んで貰えてよかった。
阿部「ここは…」
ご飯を食べ終え片付けをしたあと、少しだけ教えてもらうことになった。
阿部「そうそう。できてる。」
想像以上に弦が硬くて押さえるのが大変だった。
阿部「そろそろやめたほうがいいかな？」
「ほんとだ。」
暫くして時計を見ると練習を初めて結構経っている。防音はちゃんとされてる部屋だけど、念の為今日の練習は終わることにした。
「ありがとう。」
阿部「どういたしまして。俺もそろそろ帰ろうかな。」
立ち上がる阿部ちゃんを見上げる。帰っちゃうんだと思うと寂しくなった。
阿部「そんな顔されちゃ、帰れないじゃん。」
玄関で靴を履いてこちらを見る阿部ちゃんに言われる。
阿部「俺も帰りたくない…でも明日は仕事があるから…次のオフお泊りしても良い？」
そう言いながら阿部ちゃんは私をぎゅっと抱きしめた。
「お泊まり、したい。」
阿部「じゃあ、計画たてようね。」
「うん。」
阿部「おやすみ。」
「おやすみ…」
阿部ちゃんが出て行きドアが閉まった瞬間、一気に寂しさが押し寄せてきた。
もう既に会いたい…
「恋って大変…」
想像していた以上に恋って大変なんだなと実感した。
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作者名：雪 | 作成日時：2024年3月17日 7時
