すのうーまん⑬ (ページ19)

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［阿部 side］

「阿部ちゃん？」

阿部「ん？」

「そろそろ行かないと、ふっかさんたちジェットコースター乗り終える。」

暫くぎゅっとしていたら時計を見て言うA。

知ってる。そろそろ行かないといけないのは知ってる。ちなみにさっきふっかと佐久間が叫んでる声が聞こえたからもうすぐ乗り終えるのも知ってる。

阿部「2人は放っておかない？」

俺達の時間がまだまだ欲しくて、そんな事を言ってみる。

「でも、新幹線の時間もあるし…？」

阿部「2人で泊まっちゃう？」

「明日、仕事あるから…」

Aの顔がどんどん困り顔になっていく。そんな姿も愛おしい。

阿部「ふはっ冗談だよ。Aが可愛くて意地悪言っちゃった。」

「阿部ちゃん…」

ジト目でこっちを見てくるAは通常運転に戻ったようだ。

阿部「ごめんって(笑)…仕方が無い、行くか。」

もう少し2人でいたかったなと言いながら、俺達はジェットコースターの降り場へ向かった。

佐久間「おっちー！」

深澤「ただいま〜」

「「おかえり〜」」

降り場についてすぐ、ふっかと佐久間が出て来た。

深澤「え、阿部ちゃんA泣かせた？」

Aの涙の跡を発見して言うふっか。

阿部「いや、これは…」

「大丈夫。嬉し泣き。」

深澤「そっか。ならいいや〜」

Aの言葉で色々察してくれたようで、お土産買いに行くか〜とお土産屋が集まっている通りへ歩き出した。

「あった。欲しかったやつ。」

佐久間「南部シチュー？ってあの南部シチュー？」

「そうそう。」

お土産屋さんに入り、メンバーやスタッフさん、そして自分のお土産を物色する。Aと佐久間はアニメに出てきたシチューを手に興奮している。

深澤「嬉し泣きってことはそういうことでいいってことだよな。」

Aと佐久間の方に視線を向けたまま俺の隣で言うふっか。

阿部「うん。」

深澤「そっか。Aのこと幸せにしろよ。」

阿部「幸せにする。」

深澤「Aから目を離さないこと。目を離したらすぐに奪われるぞ。」

阿部「絶対に渡さない。」

めめは告白して振られたけど諦めないとこの間言われた。ふっかは告白していないけど…どうするんだろう？

深澤「ふはっ(笑)まぁ阿部ちゃんならAの事任せられるわ。」

よろしくな。と言うと佐久間とAのところへ行ってしまった。