貴方と一緒にいきましょう【荼毘】 (ページ22)

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55話ページ22

伝えたいと思っても会えない、そんな日が続く。下手するとこっちの方が辛いのかも。

もう、会えない？

いや、諦めるな。生きてりゃ何とかなる。
ブンブンと頭から最悪の考えを追い払う。

会えないのは本当かもしれない？

仲も悪くなかった。どちらかと言うと良い方だ。でも少しおかしい点があった。

焦げ臭い、タンパク質が焼ける匂いが度々あった。

敵だとしたら？捕まったら荼毘さんは大変だ。だから私から離れたのか？

日が経つにつれて、私の考えは嫌な方向へと進んで行った。

これが、私の”考え”であれば良かったのに

＊＊＊

ヒーロー殺し、ステインが加入してしばらく経ち、今度はヒーロー科の子が誘拐された。

爆豪勝己、私と戦ってた子だ。拳を爆発させてた子。体育祭でも拘束されてたからか、その暴れん坊さ、粗暴に目をつけたのだろう。

昔、私を助けようとしていたオールマイトが今、敵のボスと戦っている。
必死に皆を守ろうと、頑張っている。

そして、ヘリから見えた中継に映っている遠くても分かる、黒い無造作な髪で、火傷跡のツギハギ。特徴的な破れたコート

荼毘さんが居た。

最悪な考えが実現してしまったのだ。

荼毘さんは敵だと。