雨音が響いていますね (ページ8)

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忘れて… ページ8

そしてその翌週…

｢幹事の、宮川佑奈です！趣味は料理と音楽を聴くことです！よろしくお願いします！｣

何故私は

『はじめまして、雨野Aと言います。音楽とゲームが好きです…よろしくお願いします…』

｢山本菜緒です、趣味は料理とショッピングです！優しい人が好きです。よろしくお願いします～｣

ちょっとオシャレな服を着て

｢じゃあ次は、男性陣、自己紹介してください～｣

ちょっとオシャレなお店で

｢幹事の佐藤涼太です！趣味は映画鑑賞と歌を歌うこと！よろしくお願いしますー！｣

合コンなんてしてるんだろう。

｢立花大輔です。趣味は音楽を聴くことです。よろしくお願いします。｣

｢浦田渉です。えっと…よろしくお願いします｣

イケメン揃いだけど、女性陣も私以外可愛いけど。私は彼方のことが好きなわけで、他の人と付き合ったり他の人のことを好きになったりすることは多分ないわけで。

そんな私が何故こんなところにいるのだろう。場違いではないか？佑奈は｢彼氏持ちでも行く人は行くよ！｣って言ってたけど。

｢雨野さん、ですよね？｣

と、ここで声をかけられた。周りを見てみると、もうすでに2人組が出来ていた。早くないだろうか。

『あ、はい、そうです。えっと…浦田さん…でしたっけ？』

｢あ、俺の方が歳下なんで、タメで良いですよ。｣

声をかけてきたのは、イケメンで(少し背が低くて)チャラくなさそうな1つ歳下の男の子だった。

『じゃあ堅苦しいの嫌いだし、お互いタメにしようか』

｢そうですね…そうだね…？｣

もしかしてこの子

『合コン、初めて？』

｢そうっすね…｣

良かった、同じ人がいて。

『一緒！』

｢えっ｣

彼は少し驚いてから、落ち着いた顔をした。
そして

｢Aさん、連絡先交換しない？｣

こんなことを言ってきた。しかもさらっとA呼びしてきた。

『良いよ』

｢出来れば、また会いたい｣

『そうだね、また飲んだりしよう』

｢2人で…ね、｣

これで彼方への恋心を忘れられるかな、なんて考えたり。