黒と白の念子 Ⅱ (ページ42)

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92話ページ42

入間)でも、オペラさんもAさんも全部大事にしてくれてるんだなぁって思いました。こうやってオペラさんとAさんは毎日僕たちの生活を守ってくれてるんだなぁって

オペラ)魔界では私のように悪魔に仕える者のことをSDと呼びます。主人の命を守ることはもちろん風評、格式、身だしなみに至るまでその一切を守りお支えするお役目。日々の仕事はどれ一つ手を抜くことはありません。

入間)すごく大事ってことですよねおじいちゃんのこと、もうほぼ家族ですもんね！

オペラ)そうですね、この想いは親愛、忠義、そして、依存です。

入間)依存？

オペラ)他者への情がひどくうすいこの魔界において仕えると言うことはどういうことか私は教えていただきました。己のすべて血の一滴から爪の先にいたるまで全部捧げて注いでしまってもこの方ならきっとそれ以上に応えてくださると信じて信じて信じぬく期待という名の依存こそ仕えることの本質なのだと、私は常にこの心構えでサリバン様に仕えておりますし、いずれイルマ様にも同じように仕えたく思います。

そうオペラが言っている間に私は収穫を終え、
オペラ達の元へ戻った。

入間)Aさんも、おじいちゃんに依存してるんですか？

A)依存？

入間)はい。Aさんがおじいちゃんに仕える理由？とかって何だろうなーって

あぁ、きっと、オペラがサリバン様に仕えてる本質の話でもしてたんだな……

A)私はオペラとはまた別ですよ。私はオペラよりもサリバン様とは付き合い長いですが、オペラよりもサリバン様への忠誠は浅いんです

入間)えっ……それってどういう？

今まで私とサリバン様の関係や情、忠誠心などオペラにも話した事無かったため、オペラも驚いた顔をして私を見る。

A)私はね、サリバン様を利用してSDになってるんです。勿論サリバン様もそれを承知でサリバン様自身も私を利用している為この関係が成立してるのですよ。

入間)り、よう？

その言葉で顔を少し青ざめるイルマ様

A)ﾌﾌ…そんなに怯えないでください。悪い事での利用ではありませんから。むしろお互いこの魔界を築く為の利用ですよ

そう言うとなんだーと安心するイルマ様。