黒と白の念子Ⅴ (ページ4)

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204話ページ4

A)悪周期近いからと休暇をとったわりには、自宅業務をするとは……飼い慣らされているのか、ただの自分を追い詰めて喜びを感じているマゾなのかは知りませんが、仕事をするのであればしっかり食事をとってください。復帰後栄養不足で倒れられても困りますからね

私はカルエゴくんの家に入った時、
机の上に大量の書類があったのを見ていた。

その書類は仕事で必要な物。
ただ、今日中ではない、ゆっくりやってもいい内容のものなのに、ほとんど片付いていた。

そして、彼のキッチンには食事をしていた形跡があまりない。彼は真面目すぎるが為、没頭する事があると知っている。だからこそ、ちゃんと食べていないとすぐに気付いた。

カルエゴ)マゾではないっ！だが…確かに書類整理等に没頭しすぎてまともに食事をとってはいなかったな……貴様が俺に食事を振る舞うなど怪しいが……ありがたく頂こう

そう言ってカルエゴくんは、
一口、また一口と食べていく。

A)真面目なのは良いのですが、仕事しすぎもほどほどに

カルエゴ)貴様がそれを言うか。その言葉は貴様にも言える事だろ

A)はい？

カルエゴ)俺よりも働いてばかりだろ。たまには休め

そう言ったカルエゴくんとは、
何故か目が合わないが、おそらく照れ隠しであろう。

カルエゴ)ん…美味いな……さすがSDやっているだけはある……

A)当たり前です。私、カルエゴくんよりもパーフェクトなSDですので

カルエゴ)本当貴様は一言余計だっ！！用が終わったならさっさと帰れ

そう言ってしっしっと手を払い追い出そうとするので、
私も居ても何もする事がない為帰ろうと扉をあける。

A)では、また学校で……

カルエゴ)あぁ……食事ありがとう

扉が閉まりきるまでの一瞬。
そう、カルエゴくんが言って扉が閉じた。

A)まったく……本当に素直ではないんですから

そう扉に呟きながら私は家へ帰るのだった。

しかし、カルエゴくんは本当に素直ではない。
さて、一体何を怖がり躊躇っているのやら……