第玖話 ページ11
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ここまでが師範と私の出会い。
それから一ヶ月が経った今、稽古も段々と慣れてきて
倒れることはそうそうなくなった。
だけど師範は本当に厳しすぎる…
最近は重りを足首につけられたまま稽古してたり、
素手での稽古だったりで、また怪我して治って怪我し
ての繰り返し。
何度、蝶屋敷の皆さんにお世話になったか。
それともう一つ、この一ヶ月で私の階級が急に上がっ
ていた。
師範と共に、鬼を沢山斬っていたからだろうか。
何時の間にか " 乙 " になっていた。
そういえば一度だけ誰かに鬼が怖くないのか?と聞か
れたことがあったが、私あまり怖くはないと答えた。
確かに最終選別の時は腰が抜けたかと思ったが、師範
の継子になってからはそんな恐怖は薄れていた。
寧ろ、師範の稽古の方が余っ程恐ろしい。
『ふぅ、ふぅ…』
苦しい、足が重い!!
実弥 「これくらいで音を上げるようじゃ、上弦の鬼に
なんざ勝てねぇぞォ!!!」
『は、はい!!まだ、大丈夫です!!』
そんな私は、今日も稽古をつけてもらっています。
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作者名:びすこ | 作成日時:2020年4月30日 2時