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第壱話 ページ3






風柱、不死川様の継子になるように知らされたのは、


鬼殺隊に入って二週間後のことだった。






私は後藤と名乗った隠の方に案内され、屋敷に向かっ


た。








『不死川様ってどういう方なんですか?』







私はふと思い、後藤さんに聞いてみた。






彼はビクッと肩を震わせると、周りを確認してから


すげぇ怖い人です、と耳打ちしてきた。







こんなにも震えるくらいだから、相当なんだろうな。






私はすかさずメモをとった。








『他に何か知ってることありますか!』








後藤 「ししし、知りませんよ!!


ほんとに怖いんですって!!!」








いけない、後藤さんを困らせてしまった。







私はすみません!と言って頭を下げた。






だが余計に困らせてしまったらしく、後藤さんはいえ


いえ、と言って私よりも頭を下げた。








屋敷の前に着いたが、隣にいる彼はブルブルと震えて


いた。







『わ、私が呼びましょうか…?』






後藤 「い、いえ…



ごめんくださいませー…」






あまりにも小さく、怯えたような声だったので


私は咳払いをすると彼よりも大きい声で呼んだ。













 「うるせぇ、何の用だァ。」











玄関が壊れるんじゃないか、という勢いで出てきたの


は傷だらけの男。









後藤さんは隣でプルプルと震えながら説明し始めたの


に対して、男は偉そうに腕を組みながら聞いていた。













確かに、怖そうな人だな…













だけど何故だろうか、この人を見ていると何時かの出


来事が脳裏に浮かんだ。












この引き付けられるような感情は、あの時と全く同じ


だった。














私は込み上げてきそうなものをぐっと堪えて、


彼を見た。















ああ、思い出した。















この顔、











この声、










この雰囲気、






























やっと会えた、私の憧れの人。









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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 継子
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作者名:びすこ | 作成日時:2020年4月30日 2時

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