あんちゃん～1人の青年とその家族の物語～ (ページ12)

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6 ～凌7歳～ページ12

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母「はちいちがはち、はちにじゅうろく…

はっさんにじゅういち…」

椅子に座り前かがみにゲームをしていた

凌の腕が膝から落ち、転けそうになる。

凌は迷惑そうな顔。

芹沢「あ、ほら！

お母さんはわざと間違えてるんだ！！」

母に九九を続けさせる。

喉が渇いたのか、

畳の上にあるコップを手に取り

お茶を飲み始める凌。

そしてまだ九九を続けさせられる母。

呆れた顔で勉強机の上にある

お茶を注ぎに立ち上がる凌。

すると、また母が九九を間違える。

あまりの衝撃からか

机の引き出しに思いっきり足をぶつける凌。

母の方向を迷惑そうに見る。

お茶を注いで椅子に戻り、口に含んだ直後、

母が今までにない間違えをする。

凌「ﾌﾞﾌｫ!!!」

盛大にお茶を吹き出す。

母「ごめんね、凌ちゃん！！」

机の上のティッシュを光の速さで
4,5枚取り、顔と服を拭いたあとに
何故か鼻をかむ。

そして布団の上に置いてあったタオルを使い

お茶で濡れた畳を両膝ついてゴシゴシ…

深い溜息をつきまた椅子に座りゲームを始める。

次はまた九九の段を言い始める先生。