明日、君の隣にいれたのなら

水族館(注) ページ38

(ほんの多少そういう表現も含まれています。)


･















『ねえ』







「んー？」

















『み、見すぎ、』















あの後念願の水族館へとやってきたのだが




青い神秘的な空間に包まれながら魚たちを見るこうちゃんに先程から自然と目を奪われてしまう












目がキラキラしてて可愛いな〜、鼻筋綺麗だな〜、私この人とほんとに付き合ってるんだな〜、幸せだな〜





なんて浮かれていると少し目を泳がせたこうちゃんが照れくさそうに 見すぎ と言葉を放った














仕方ないじゃん、かっこいいんだもん


















私も小さい頃から生き物が好きで、よく両親に動物園や水族館に連れて行ってもらっていたけれど




それすらも覆すようなこうちゃんの存在感に心を掴まれていた

















「こうちゃんかっこいい」





『、なに急に！』





「ふふ、照れてるの？笑」





『…もう、からかわないでください』















はあとてつもなく可愛い










そんな間抜けなことをずっと考えていると突然こうちゃんに腕を掴まれた



















『帰ろう』













「え？」
















『僕も、そろそろ……我慢できないかも』



















え、えええ！？！！！！










突然のことに驚きすぎて言葉が出ない














まだ私たち高校生だよ…！？



















ガチャリ







ドンッ



















気づけばこうちゃんのお家の玄関にいて















「、っ」








玄関ドアに押し付けられたと同時に唇同士が重なった



















「…っは」



















あれから あれよあれよと雑に靴を脱ぎ捨て、こうちゃんの部屋に引きずり込まれてからは記憶が無い















というか恥ずかしくて思い出したくない
















「こうちゃん…」




隣で寝ている彼の頬をすりすりと撫でる











先程の水族館の時とは反対に






顔が火照り、ほんのりと赤くなっている












なんだかすごく愛おしい














「だいすき、だよ」
















返事の返ってこない部屋で一人ぽつりと呟いた



















･

プレゼント→←･

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す