･ ページ24
･
今日が金曜日でほんとに良かったと思う
『ごめんね、色々お世話になっちゃって』
少しぶかぶかである父の服を着たこうちゃんがちょっぴり頬を赤らめながらそう言う
「全然！私も最初はちょっとびっくりしちゃったけど、笑 でもなんか……」
嬉しいかも。
『…えっ』
「あっ」
うっかり口に出してしまった
「あ、」 『僕も嬉しい』
恥ずかしさを紛らわそうとして発した言葉を遮るようにこうちゃんがそう呟いた
『僕、こんなに女の子と一緒にいて楽しいって思えた事、ほんとになかったから…だから、その、すごく』
『……”幸せ”』
まるでもう付き合いたてのカップルのような
そんな感覚
「こうちゃん、」
『ん？』
「……ううん、やっぱなんでもないや！」
「あ、こうちゃん攻略系のゲーム好き？これ一緒に考えて欲しいんだけど」
なんだろうこの気持ち
すごく危なかった
もうすぐ出そうで、でも直前で我に返って引っ込めた
…
楽しそうに考察するこうちゃんの横顔をチラッと見ただけでなんだかすごく苦しい
こんなの知らない
……
『…Aちゃん、もう眠い？』
「んん、ねむく、な、いよ」
『ふふ、眠いんじゃん』
「だから眠くな、いってば」
『はいはい、このゲームはおしまいね』
『明日の朝、少しだけここにいてもいい？』
「もちろん、なんならいてよ」
頭がふわふわしてて何も働かない
ただ目の前には私を柔らかい表情で見つめるこうちゃんが見えるだけ
「こうちゃ…」
『おやすみAちゃん』
いつの間にかベッドに寝かされていてその脇でこうちゃんが肘をついている
こうちゃんもベッドで寝なよ
言いたかったけどついに限界を迎え言えずに眠りについた
…
『Aちゃん……もう寝た？』
「……」
『あのさ』
『…………Aちゃん、今、好きな子いるの…？』
「……」
すっかり静まり返った部屋で、こうちゃんがそんな事を聞いていただなんて
きっとこれはこうちゃんしか知らないんだろう
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めろん(プロフ) - いちごさん» 序盤から見てくださっているなんて！ありがとうございますm(_ _)m！とても嬉しいです……！励みになります😭 (2月10日 21時) (
レス) id: eff8f92cf9 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - お疲れ様です！平和で可愛い作品で割と最初の方から密かに読ませていただいてました！無理せず作者さんのペースで頑張ってください😊 (2月10日 21時) (レス) @page47 id: 19456c3d7b (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - 、、、さん» 教えて下さりありがとうございます。外させて頂きました。以後、気をつけます。 (2月5日 1時) (レス) id: eff8f92cf9 (このIDを非表示/違反報告)
、、、 - お、りじな、るふら、ぐ、立ってます。ルール違反とみなされ報告されるので外してください (2月5日 0時) (レス) id: de40eb52ca (このIDを非表示/違反報告)
とまと - めろんさん» こちらこそ返信までありがとうございます🥲🥲🥲 ほんとゆっくりで良いので無理せず投稿してください！！ (1月23日 13時) (レス) id: 8f0feca92e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めろん | 作成日時：2024年1月8日 22時
