ハチミツイロ＿＿Reo (ページ46)

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A先輩、駅の近くに住んでるみたいで

送って行くことになった。

隼カップルと別れて二人で歩いてる途中

俺のLINEの通知が鳴って

隼：レオ、残念なお知らせだ。

隼：A先輩好きな人いるらしい

.

……は。

今おれ、絶賛A先輩といるのに

久々に二人きりなのに

今言う？？

” 香澄先輩情報？”

隼：そう

…そういえば、

彼氏居ないって聞いて完全に安心してたけど

好きな人はいるかもなんて考えてなかった。

…逆に今教えてくれてよかったかも。

「A先輩、好きな人いるんすか？」

A「えっ…」

って、明らさまな反応。

まあ、そういう嘘とかつけない感じも

好きなんだけどさ…笑

…やっぱ、居るんだ。

そりゃそうだよな。

「…まあ、一回フラれてるんだけどね笑」

って、苦笑いした先輩

玲於「…え、」

「でも、その後も仲良くしてくれてるし」

玲於「…でも、先輩はまだ好きなんじゃないんすか」

「……うーん…」

フラれてるのに、

まだ好きなのに、

それでも側に居るって

どれだけ辛いことか、俺知ってる。

A先輩に、そんな思いさせる奴なんて…

俺だったら…

玲於「…俺だったら先輩のこと、

ずっと大切にするのに」

そんな寂しい思い、させないのに

俺なら……

やるせない気持ちと

告るくらい、好きだったってことだよな

…って、悔しくてたまらない気持ち

溢れて、思わず口に出してしまった。

申し訳なさそうな顔してる先輩

今、先輩と居たら

言っちゃいけないこと言いそうだ

もう半分くらい言っちゃたけど。

でも、必死に頭ん中で抑え効かせて

「そんな顔しないでくださいよ笑

今のは、軽く受け流しといてください」

そう笑ってみせた。

もし、俺のこと好きになってくれたら

絶対幸せにするって自信ある

だから、早く振り向かせなきゃ

そんな男のことなんて

早く忘れさせてあげなきゃ

そう心に決めて

「ほら、行きましょ」

困った顔して立ち止まってる

先輩の手を引いた。

．

久しぶりのその手を

大切に握りしめて。

．