線香花火。＿＿Reo (ページ10)

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次の日、俺の方が先に店に着いて

今日は飲まないって決めてるから

ウーロン茶だけ頼んだ。

バッグの中には、Aの水色のハンカチ

Aも同じくらいに仕事終わって

もうそろそろ着く頃。

．

A「ごめんね、待った？」

少ししてドアが開いて

慌てて入って来たA。

「俺も今さっき着いたとこ。俺飲み物頼んだから、Aも頼みな。」

そう言ってメニュー渡す。

…Aと普通に話してるの、なんかへんな感じ。

A「お疲れ、仕事」

店員さんにジャスミンティー頼んだAは

俺の方見て笑った。

「うん、Aもお疲れ。そういえば、忘れないうちに。これありがと、助かった。」

バッグからハンカチ取り出して、Aに渡す。

A「ああ… ありがとう」

「A忘れてたでしょ笑」

A「忘れてないよ笑」

「本当は俺に会いたかった？笑」

…なんて、カマかけて言ってみたけど

Aは俯いて、小さく頷いた。

「そこは否定していいとこ笑」

A「…あ、ひどい。冗談か分かんないよ、笑」

「本当相変わらずだよね笑」

A「…もう、またバカにしてる笑」

少し拗ねたような話し方も、表情も

あの頃と変わってなくて

懐かしい気分になる。

A「なんか高校の時みたい笑」

「俺も思ってた笑」

A「うそ？さすがだね笑」

そんなこと言って笑うAが

やっぱり、たまらなく愛しいと思う

．