線香花火。＿＿Reo (ページ28)

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Aside＿＿＿＿＿

「～～っ……！」

恥ずかしくて

嬉しくて

切なくて

泣きたくなった

「な、に… 」

玲於「なんでもって言ったじゃん」

「言ったけど…っ」

玲於「けど？」

「お願いじゃない…っ」

玲於「だって、お願いしたら絶対させてくんねえもん笑」

当たり前だよ…

玲於に触れた唇が熱くて

そこから溶け出してしまうんじゃないかってくらい

．

” Aのファーストキス、俺 ”

．

「ファーストキス……っ」

改めて言われたら、すごく恥ずかしい

ファーストキスが、玲於

玲於「俺じゃダメだった？」

ダメなんて、言うわけない

嬉しかった

玲於がよかった

玲於で、よかった

でも…

「…私のお願い、聞いて欲しかったな…」

こんなことになるなら

言っておけばよかった

まだ、遅くない？

今好きって言ったら

玲於はどんな顔する？

喜んで、くれる？

玲於「Aのお願いは、また来年な」

玲於はそう言って、私の頭をぽんと撫でた。

来年…？

今じゃ、ダメなの？

身体全部が、玲於でいっぱいになる

全身が、玲於を好きだって叫んでるんだよ

「玲於、私ねっ…」

玲於「A、」

続く言葉を遮るように

玲於は私の名前を呼んだ

玲於「来年もまた、二人でここに来ような」

だからその時まで、そのお願いはとっといて。

そう言って、玲於はまた優しく笑った。

．