41の錬金術 ページ41
昔、昔。一匹の狐、『ルミ』がいた。
その狐は強い妖力を持っていた。故に妖怪の類として人間たちからは忌み嫌われている。
その事にルミはいつも泣いていた。
ある日、虐められているルミに一人の人間が現れた。
人間は虐めている人々を追い払い、ルミに手を差し伸べた。
彼女の名前は凛。
ルミは私が『怖くないのか』と尋ねた。
ルミが想像していたのと違う答えが返ってきた。
『確かに貴方は妖怪だけど、それはとても素敵な事だよ』と。
二人はたちまち友達になった。
その後も二人は虐められたが、そんな事はどうでも良かった。
そんなある日の夜、凛とミルは散歩をしていた。
空には満点の星空が広がっていた。
その時、凛の瞳に涙が零れ、倒れた。
ルミは凛の側に急いで寄り添った。
凛の言うには、
『私はもう、長くない。』と
そう、凛は重い病にかかっていた。
その病はどんな医者でも無理だった。
『出来るなら、もっと生きたかった。』
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するとルミは、
『その願い、叶えてあげる』
ルミの手に淡い光が出てきた。
それを凛の胸におさめる。
凛は目を覚ました。
病は治ったのだ。
凛はルミに感謝した。
またルミと一緒にいられるのだ。
しかし、ルミの足が輝き始めた。
不安そうに尋ねる凛。
ルミは凛に真実を明かすことに決意した。
私はこれからアマギツネになる。
人の願いを叶えたルミは、空を駆けゆくアマギツネとなってしまうと。
人間は嫌だと必死に訴える。
しかし、止められることが出来なかった。
悲しみのあまり、嫌がり泣く人間にこう言った。
『私は生きている。【流れ星】となって貴方のことを空から見守っている。』
『ありがとう…貴女と友達になって、本当によかった…。』
と。
ルミは崇高な狐、【アマギツネ】
空を駆けゆく【流れ星】となり、ルミの体は虚空へと消え去った。
丘には、一人の子供の泣き声が響くだけだった。
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リアル(プロフ) - いえいえ、がんばってください! (2017年8月20日 17時) (レス) id: e78141143e (このIDを非表示/違反報告)
霊奈♪(プロフ) - あ、本当ですね…;ご指摘ありがとうございます!後日また直します! (2017年8月19日 18時) (レス) id: 88ca8a2660 (このIDを非表示/違反報告)
リアル(プロフ) - 国家錬金術師ではなく、国家錬金術師の資格ですよ? (2017年8月19日 16時) (レス) id: e78141143e (このIDを非表示/違反報告)
霊奈♪(プロフ) - ナギサさん» ありがとうございます!!これからも頑張って更新します♪ (2017年6月28日 16時) (レス) id: 88ca8a2660 (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ - とても、面白かったです♪ (2017年6月28日 16時) (レス) id: 8678f43e84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霊奈♪ | 作成日時:2016年8月17日 20時