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｢つ、月崎先輩…｣
｢そこ、生徒閲覧禁止の書棚やなかったっけ？｣
怪訝そうに眉を顰めて私の背後にある棚に目を向ける。至極真っ当な反応です…
｢その棚から、本が落ちてたので戻そうと思って…｣
もちろん嘘なんてついてない。中身は見る気なかったし、もしこの本が論理魔法の先生の言う通り、物凄い魔力を蓄えているんだとしたら私の手には負えない。
｢何で素手で戻そうとしてんねん。生徒閲覧禁止の書棚にあるって事は危険な本っちゅー事やろ、浮遊魔法でも使うて戻せや。｣
｢あ、そっか。｣
月崎先輩のご尤もな意見。確かにわざわざ手で持たなくても良かったのか。そんな当たり前の事すら思い浮かばなかった私は、相当焦っていたんだろう。恥ずかしい、なんて思っていると、不意に月崎先輩がふはっと笑いだした。
｢鷲嵜ちゃんっておもろいなぁ。もっと真面目で大人しそうな子やと思っとったけど、意外と表情豊かでおもろい。坂田の影響かなぁ。｣
｢子供っぽいって言いたいんですか。｣
｢ちゃうって、年相応やなって思ったんよ。今まで人の顔色窺って生きてきた分、素でおる今の方が後輩らしくて可愛ええなって。｣
可愛いなんて言葉、言われ慣れてないものだから、どう反応していいかわからず月崎先輩から目を逸らして俯く。初心やなぁと、センラくんと同じ事をいう先輩。
｢し、仕方ないじゃないですか…
月崎先輩達かっこいいんですもん、男の人の耐性なんてないですし…！｣
月崎先輩ねぇ、と含みのある言い方で呟く先輩。その紫の目が私を捉えて、3歩程離れていた距離が一気に詰められる。途端の事に驚いた私は1歩下がって書棚に背中をつけた。
｢ねぇ、俺の事、月崎先輩やなくて志麻って呼んでや。｣
｢え…｣
｢呼んでくれへんのやったら、このままキスするで。｣
先輩の手が、私の頬を撫でてから唇に触れる。キャパオーバーになりそうな脳を必死に回転させて、アメジストのように煌めく先輩の目を真っ直ぐ見つめ返す。
｢し、しま…しませんぱ、い…｣
｢かーわい…はい、ご褒美。｣
わざとなのか、リップ音をたてながら唇にキスを落とす月ざ…志麻先輩。もう何が何だかわからなくて、あわあわしている私を横目に浮遊魔法で本を元の位置に戻す彼。そのままテレポートでどこかへ行ってしまった。
｢坂田とセンラだけにいい所取りされたくないねん…｣
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まにゅ(プロフ) - 暁さん» 嬉しいですありがとうございます(T_T)期待に添えるよう頑張ります！ (2019年4月10日 22時) (
レス) id: 886f7501c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - すごく面白いです！！無理なさらずに頑張ってください！！ (2019年4月10日 19時) (レス) id: 5628b1917f (このIDを非表示/違反報告)
まにゅ(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！頑張りますね(^ ^) (2019年4月8日 8時) (レス) id: 886f7501c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 面白いです！最高です!!魔法研究気になります！亀さんでもいいので頑張ってください! (2019年4月7日 21時) (レス) id: fdd942ce22 (このIDを非表示/違反報告)
まにゅ(プロフ) - 志麻セン寄りの箱推しさん» ありがとうございます(T_T)更新頑張ります！ (2019年4月7日 15時) (レス) id: 00588a474f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まにゅ | 作成日時：2019年3月18日 10時
