誘い ページ16
｢だ、ダンスパーティー？｣
図書室で声を荒らげてしまって、慌てて口に手を持ってくる。そんな私の様子を見て、小さくクスクス笑う目の前のセンラくん。周りに人がいなくて良かった。
｢そ、知ってるやろ？
うちの学校、長期休暇の前にはダンスパーティーがあるって。｣
｢知ってるけど…ペアとか誘われたことなかったし…｣
そう、この学園には長期休暇に入る前、ダンスパーティー(舞踏会的なもの)があるのだ。成績上位者はこれにパートナーを連れて出ることが必須なのだが、生憎私はその成績上位者にくい込んではいない。故に、ダンスパーティーなど全くの無縁で、美味しいものをつまみに行く程度。正直断りたい気持ちでいっぱいだ。センラくんのペアとか尚更に。
図書室で勉強をしていたら突然やってきた彼。お願い聞いてくれへん？と言われ、内容だけ聞いたところで冒頭に至る。お願いのハードルが高すぎる…
｢平気やって、ペアで踊るのは最初の数分だけ。後はAちゃんの好きなようにしていいから。｣
｢でも…私なんかより、もっとお似合いの人がいるって。ほら！センラくんのクラスのあの子…｣
名前を続けようとして口を噤む。センラくんの綺麗な手が、私の顔の横に落ちた髪をはらりと払う。
｢俺はAちゃんがええねん。そんな自分のこと卑下せんでも、Aちゃんは充分可愛いで。｣
それに、と続けたまま、彼の手は私の輪郭を撫でる。
｢俺は作ったような、媚びてくるような奴より、誰に対して平等に接してくれる素直な子の方が好きなんよ。やから、頼まれてくれへん？｣
センラくんのその真剣な声に、断る、なんてそんな非情なことはできず、頷いてしまった。
｢ありがとな、詳細はおいおい説明するから。｣
ぽんと1度だけ、頭に手を置いてから去っていくセンラくんに、不覚にも赤面する。
(狡い…)
本当に、彼は狡すぎる。
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まにゅ(プロフ) - 暁さん» 嬉しいですありがとうございます(T_T)期待に添えるよう頑張ります！ (2019年4月10日 22時) (
レス) id: 886f7501c3 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - すごく面白いです！！無理なさらずに頑張ってください！！ (2019年4月10日 19時) (レス) id: 5628b1917f (このIDを非表示/違反報告)
まにゅ(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！頑張りますね(^ ^) (2019年4月8日 8時) (レス) id: 886f7501c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 面白いです！最高です!!魔法研究気になります！亀さんでもいいので頑張ってください! (2019年4月7日 21時) (レス) id: fdd942ce22 (このIDを非表示/違反報告)
まにゅ(プロフ) - 志麻セン寄りの箱推しさん» ありがとうございます(T_T)更新頑張ります！ (2019年4月7日 15時) (レス) id: 00588a474f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まにゅ | 作成日時：2019年3月18日 10時
