出会い ページ3
｢つくし先輩！｣
データ通りの顔が並んでいる。
その前には私の先輩、雷門マネージャーである大谷つくしが。
｢Aちゃん！
遅いから来ないかと思ったよ！｣
つくしさんにごめんなさい、と頭を下げてから伊那国島のメンバーを見渡す。
｢ご紹介しますね。
水無瀬 Aさん、私と同じく雷門のマネージャーさんです！｣
｢中学2年、水無瀬 Aです。
全力でサポートしますね。
よろしくお願いします。｣
私の自己紹介が済んだところで、校長室へ向かうことになったが、私が一緒にいられるのはここまでである。
｢つくし先輩、私この後また用事があるので、お先に失礼しますね。
たぶん…練習終わる前には顔出せると思います。｣
｢わかった！後は任せて！｣
つくし先輩1人に新生雷門を任せるのは申し訳ない気持ちでいっぱいだが、私も私でやることがある。
｢それじゃあ雷門イレブンの皆さん、頑張ってください！｣
タブレットを鞄に入れながら歩き出す。
｢どこに行くんですか？｣
｢稲森くん…だっけ？
同い年だし、敬語じゃなくていいよ。
そうだな、校長室に行けば全部わかると思うから。｣
まだ不思議がる彼らには悪いが、私も時間がない。
急いで目的地に向かわねば。
旧雷門イレブンは、サッカーのレベルを上げるために全国に強化委員として派遣されている。
私は強化委員として散らばった彼らのサポートや、そのチームのデータ集めに奔走しているわけである。
染岡さんが派遣されている白恋は遠すぎるが。
要するに、サッカー協会の雑務担当ということだ。
｢今日は星章か…。｣
これから私は、先程、ワンコールで電話をぶち切ってきた鬼道さんが派遣されている、星章学園に向かうのだ。
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作者名：まにゅ | 作成日時：2018年10月27日 17時
