368話:信じる ページ9
貴方「呪い……?」
土蜘蛛「しかしアレは………普通の妖怪では出来ぬはず…。」
貴方「どういう事…?」
土蜘蛛「閻魔大王様のみが使える、禁忌だ。……しかし、何故Aの記憶ではなく、間接的な大やもりの記憶をすり替えたのだ……。」
貴方「……」
ただならぬ事が起き始めている。
それだけしか今はわからないが、
閻魔大王様に直接聞く他に
恐らく手立てはないのだろう。
貴方「土蜘蛛…、妖魔界に……行きたい。」
土蜘蛛「何を言うかと思えば、そんな事はさせられん。今妖魔界がどうなっておるのか、お主分かっておるであろう。」
貴方「…」
きっと今の妖魔界は、戦国時代の頃とは別物になっているだろう。
瘴気の濃い、枯れ果てたあの頃の妖魔界より
酷いかもしれない。
それでも、私が未来に戻るために必要なことなら、避けては通れない。
貴方「…行かせて。未来の私の記憶を消したのは、もしかしたら閻魔大王様かもしれないの。」
土蜘蛛「…何?」
貴方「土蜘蛛の言った呪い…その忘却の力が閻魔大王様にしか使えないもなら、私は………きっとこの時代に閻魔大王様に会ったと思うの。」
土蜘蛛「…それがお主の信じるものなら、吾輩達は協力しなければな。」
今日はもう休め、と
土蜘蛛は私を部屋へ返した。
眠れない夜は、まだ明ける様子もない。
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作者名:暁兔 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年1月18日 0時