君を独占したい。ー９ー【妖怪ウォッチ】 (ページ37)

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３９５話：運命ページ37

キュウビ「いやぁ、それにしても…運命って本当にあるんだね。」

貴方「運命？」

キュウビ「何、こっちの話さ。あの子の言っていた通りだね。」

オロチ「そうだな。これから、こうして5人で過ごせる。」

貴方「……！」

オロチは、何かを懐かしむように
微笑んだ。

いい匂いが台所から漂ってくる。

それに釣られたかのように、
玄関から元気のいい声がした。

大ガマ「おお！キュウビ来てんじゃねぇか！」

キュウビ「昼餉の準備放置してどこ行ってたんだい！バカだね全く。」

大ガマ「うるせぇよ！俺だって忙しいんだ。」

土蜘蛛「日頃仕事を後回しにする奴が何をほざくか。A、少し話があるから来てくれぬか。」

貴方「え？あ、うん…。」

襖一枚隔てると、
大ガマの声も、遠く聞こえる。

土蜘蛛「急に騒がしくなってすまないな。」

貴方「ううん。大ガマも楽しそうだし、良かったわ。」

大ガマ、最近思い詰めた顔ばかりしていたから。
私を見ると、悲しげに笑う彼を見るのは
正直、辛かった。

貴方「私、土蜘蛛にお願いがあって…。」

土蜘蛛「何だ、唐突に。」

貴方「私…今凄く弱いでしょう…？4人はSランクなのに、私……。ここにいて良いのかなって思っちゃって…。」

土蜘蛛「何を言い出すかと思えば…。お主は吾輩達が守ってやる。強くなる必要など…」

貴方「！…それじゃ、ダメなの！」

私は立ち上がろうとする土蜘蛛の袴を
グッと引いて、引き止めた。