検索窓
今日:7 hit、昨日:14 hit、合計:24,096 hit

388話:出会い ページ30

ー烏天狗sideー


ピューと、鳥の鳴く声が聞こえる。
大きな鳥は、羽根を羽ばたかせて
山を越えて行った。



カルラ「烏天狗、生まれたみたい。」

烏天狗「……うん、感じる。あの時と変わらないね。」

カルラ「100年以上…か。長かった様な、短かった様な。」

烏天狗「これから、また数年、数十年、いや…数百年待たなきゃいけないかもしれない。」

カルラ「……今更、でしょ。待つのは。」

烏天狗「雨が上がったら、遠目から様子を見に行こう。」

カルラ「そうだね。きっと、僕達から会いに行かなくても、Aは見つけてくれる。」









ー土蜘蛛sideー



平成。
この世は大ガマの好みの物が溢れる
昔の国とは大きく変わった。

物足りなさを感じながらも、
このおおもり山だけは、
変わることがなかった。


いつもの御神木。ここは、妖魔界へ通じる扉が、つい最近完成した場所。


大ガマと、この雨の中
わざわざその扉の見物に来た。



大ガマ「しかしなぁ、御神木に扉を隠すたぁ…よく考えたものだよな。」

土蜘蛛「何のためにここに作ったのか、エンマ大王様の考えはやはり突飛だな。」

大ガマ「ああ。……ん?土蜘蛛、あれ…」



御神木に近付く大ガマの指差す方向に
誰か倒れているのが見える。


この気配、感じた事がある。








大ガマは驚いている。


まさか、と声を上げて、すかさず駆け寄る。




大ガマ「おい!お前大丈夫か!……土蜘蛛、こいつもしかして…。」




女…いや、妖怪か。
それにしても、ああ…なんて滑稽なんだろうか。







Aに、よく似ている。

389話:懐かしい→←387話:最後の過去



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:暁兔 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年1月18日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。