君を独占したい。ー９ー【妖怪ウォッチ】 (ページ20)

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３７８話：沈むページ20

朱雀の間、と書かれた部屋。
ここを自由に使っていいと言われた。

烏天狗達はどこに行ったんだろう。
会って、みんなの意見も聞きたい。

いや、聞いたところで反対されるだけだろう。

貴方「エンマさん…」

未来で出会った彼は、
私のことを覚えていてくれた。

それは、今ここで記憶を引き渡したから
エンマさんが甦ったのだろうか。

それとも、もっと先の話なのだろうか。

考えたって、記憶のない自分には
何が正しいのかなんてわからない。

信じる道を進むように、
おもいだ神から言われた事を
今まで確実に行ってきた証拠に
現在私は消えずにここにいる。

なら、今回も進む道を信じたらいい。

だけど、胸に残るこの悔しい思いはなんだろう。

鬼族だから、とか
言い訳をつけて、私は遠回しに“いらない”と言われた。

私も、人間ではあったが
閻魔大王様の孫だ。

孫を甦らせるために、孫を引き換えにする。
必要な者と、不必要な者。

納得がいかない。
禁忌を犯したとしても、
隠す方法等沢山あるだろう。

貴方「何のために…生きてたんだろう。人間の時は…エンマさんと一緒にいる時は、こんな事考えなくて良かったのに。」

もしかして、未来で…大ガマ達と
楽しく暮らしていたあの時も、
私は……必要ではないと
誰かから思われていたのだろうか。

大ガマ達が、何故鬼族であることや発作を
私に隠していたのか。

何だか、考えれば考えるほど
気分が沈んで仕方がなかった。

貴方「………何が、正しいんだろう。私は…どうしたいの…？」

私が望むもの、
何をしたいのか、
そんな事はもう決まっているはずなのに
不信感を抱かずにはいられないのは

みんなと、接しすぎたからなのかな。