君にどう好かれるか考えるー６ー (ページ33)

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２５５話：邪魔ページ33

大ガマ「A…」

貴方「っ！ん……」

私の名前を呼んだ後、顔を近付け
大ガマは私に口付けをした。

それも、長い間。

貴方「は…っ……お…大ガマ…やめて…」

大ガマ「誘ったのはお前だろ……」

大ガマはそのまま私の肩を押して
上に跨ってきた。

長い髪が、私の顔に落ちてくる。
暗闇で、赤色の瞳がジッと見つめてくる。

貴方「大ガマっ……何で…」

大ガマ「ずっと我慢してたんだ……」

そのまま大ガマは、私の首筋に歯を立てた。

貴方「いっ………」

顔がいくら女性的であっても
大ガマは男。
力で跳ね返せるわけがない。

人間と妖怪、力の差は歴然。
逃げようにも、背中の傷が痛んで邪魔をする。

貴方「も……う…………やだ…」

恐怖と、大ガマは本当はこんなんじゃないって思う気持ちとがグチャグチャに混ざりあって、
涙が出そうになったその時だった。

繋ぎ戸がバンッと開いたかと思うと、
瞬間、大ガマを私から引き剥がした。

貴方「え…？」

大ガマ「っ…！カルラ……！お前…」

カルラ「っ…」

思考回路が再び回り出した時には、
大ガマとカルラが睨み合った状態だった。

貴方「カルラ………大ガマ……？」

何が起こったのか、人間の私の目には
よく見えなかった。