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２４０話：間違えないで ページ17
貴方「カルラ……、力の無い私でも、誰かを助けたりする事って本当に出来るのかな……。」
カルラ「え…？」
貴方「私が誰かを助けるとね、誰かが悲しむの。………ずっと、そうだったの…。助けたいって、誰かの力になりたいって願っても、私には無理なのかな……。」
カルラ「A……、決めたんでしょ？誰かを助けたいから強くなるって。」
貴方「そう…だけど………」
カルラ「助ける事で、犠牲が生まれるのは仕方の無いことだと思う。でも、間違えないで……。Aは犠牲になっちゃダメなんだよ。
Aが死んだら、ここに居るみんなが悲しむ。僕も、烏天狗も、他の妖怪達も。」
貴方「カルラ………」
私は痛む体を起こして、カルラに抱きついた。
貴方「誰も悲しまない方法は……ないのね。」
カルラ「………残念だけど、世の中はそう甘くは無いから…。」
貴方「……弱気になってちゃ駄目だね。早く…閻魔大王様の所に行かないと。」
カルラ「傷、治ってから……ね。今キュウビと烏天狗が、良い医療者を呼んできてくれてるから。Aの背中の傷…痕残っちゃうかもしれないけど………。」
貴方「良いの、これくらい。ぬらりひょんさんは、私にでも出来る試練をくれたの。私が、それに応える力が無かっただけ。」
カルラ「でも、試練に合格出来たのはAの力だよ！」
貴方「……声が聞こえたから…。」
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作者名：暁兔 | 作者ホームページ：
作成日時：2019年8月25日 14時
